プロジェクトデザインの創業と、様々な人との出会い(ビジネスゲーム開発日誌 番外編)

2010年に、資本金100万円で株式会社プロジェクトデザインを創業しました。当時の自分が考えられるミニマムな条件で創業したわけです。

名前も実績も何もなく、やる気だけがある状態だと、本当に様々な人に出会います。記憶に残っているところでは、まず詐欺師。

正確に言うと詐欺師ではないのですが、 結構口がうまくて、人を丸め込んで仕事をさせるのを得意とし、そして対価を支払わない。

詐欺師には特徴があります。

  • 初対面の印象は良くて、10年来の友人のように親しく接してくる
  • 大きなことを言う。特に知人・友人のように人の名前を出す
  • 事業にお金は最後まで出さない。ただし、食事はおごってくれることがある

そういうタイプの人たちに、何人も会ったと感じています。

「やる気・貯金という小金・ちょっとした野心のある人は、詐欺師にとってカモである」と学ぶ良い機会でした。

現在では怪しげな人はかなりの確度で見分け、距離を置くことが可能になりました。

他にも、こんなことがありました。

  • 分割払いでの支払いをお願いされて、こちらが商品を渡したあと最初の1~2回の支払いだけで連絡が取れなくなる
  • 知財と言える当社の商品が無断でコピーされた(これは海外での出来事です)

だからこそ、普通の企業にとって契約書とか、法務部門や顧問弁護士という存在が大切であることを学びましたし、その後は契約書の存在によって大きなトラブルを免れた経験も多くあります。

(逆にサラリーマンは法務部門に守られて、何が危なくて何が大丈夫なのか、そういった危機管理の意識が希薄になりがちだとも思っています。)

手を差し伸べられる人

起業というのはドラマのようなものだと、しみじみと感じます。

先程述べたような怪しげな人たちと同じくらい、素敵な仲間にも恵まれました。

素敵な仲間は何人もいますが、一人は現イマココラボの代表理事の稲村くんでしょうか。彼は僕が最初、野心に燃えた(とは言え成功の根拠のない)事業を考えたときに、100万円単位でお金を出してくれたうちの一人です。

その事業は僕自身の力不足と、取引先である中東の政情不安定によって頓挫してしまいました。

当時僕は友人と金融機関からの借り入れで500万円近くの借金を負ってしまったわけですが、稲村くんは貸してくれたお金の返還を「それは出資したお金だから、いいよ」と求めなかったのです(本当は借り入れですので、返すべきお金です)。

僕自身はその時に、初めて経営者としてのスイッチが入りました。

「とにかく何が起きても友人を裏切ることだけはしたくない」と思い、1年の分割払いにしてもらって、稲村くんを含む、僕を信用してお金を出してくれた3人の友人(そして金融機関)に1年かけてお金を返しきりました。

これは大切な思い出として残っています。

そして、「どんな仕事をしてでも稼いで、お金を返そう」と思ったときに、いろいろと仕事を融通し、救いの手を差し伸べてくれたのは前職・ジョブウェブで上司だった佐藤孝治さんと、後輩で当時ジョブウェブの社長になっていた新治嘉章くんでした。

そのときに、「困ったときに手を差し伸べる人でありたいな」と感じたことを覚えています。

また、僕に期待を寄せてくれたのに、結果として十分な成果を残せなかった方に対しては、今でも思い出すたびに申し訳ない気持ちがこみ上げ、ときどき心の奥底から取り出してみては、「今の自分だったらどのように対処するだろう?」と考えます。

現場のマネージャーとして求められるマネジメント(部下育成)と、経営者として求められるマネジメント(部下育成)の話について書こうと思っていたのですが、一人で会社をやっていた頃から書き出そうと思ったら、考えていた以上に長くなってしまいました。

マネジメントの話はまた機会を見て、書こうと思います。

執筆者プロフィール

福井 信英

富山県立富山中部高等学校卒業、私立慶應義塾大学商学部卒業。 コンサルティング会社勤務、ベンチャー企業での営業部長経験を経て富山にUターン。2010年、世界が抱える多くの社会課題を解決するために、プロジェクト(事業)をデザインし自ら実行する人を増やす。というビジョンのもと、株式会社プロジェクトデザインを設立。現在は、ビジネスゲームの制作・提供を通じ、人材育成・組織開発・社会課題解決に取り組む。開発したビジネスゲームは国内外の企業・公的機関に広く利用され、英語版、中国語版、ベトナム語版等多国語に翻訳されている。課題先進国日本の社会課題解決の実践者として、地方から世界に売れるコンテンツを産み出し、広めることを目指す。 1977年生まれ。家では3人の娘のパパ。

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