ビジネスにおける行動変容とは?

ビジネスにおける、行動変容とは何か。

その意味とビジネスシーンで注目されている背景、社員の行動変容を促すための人材育成の方法について、分かりやすく解説します。

Contents(目次)

ビジネスにおける行動変容とは

行動変容とは、文字通り、行動の変容(姿・様子が変わること)を意味する言葉です。

ビジネスにおける行動変容とは、「指示待ち・受け身で行動する状態」から「自律的・主体的に行動する状態」に変わる様子を指します。

社員の行動変容をどのようにして促すのか? この問題意識や課題感は多くの組織が抱えているものであり、人材育成の普遍的なテーマと言っても過言ではありません。

行動変容は難しいからこそ、サポートが必要

禁煙やダイエット、あるいは、健康管理上の食事制限。

そのどれもが、自分一人(個人レベル)で行動変容することに大きな困難を伴います。だからこそ、家族や医者、トレーナーなどの周囲が本人をサポートすることに価値があります。

これはビジネスにおいても同様です。一人で育つ(行動変容を成す)社員は希少です。組織的に社員をサポートする体制や取り組みがあって、行動変容が実現されると捉えることを推奨します。

ちなみに、サポートの程度については「手取り足取り」から「習うより慣れよ」まで、様々に考えられます。自社の組織カルチャーや人材育成の方針を踏まえて、最適なサポートを行うと良いでしょう。

行動変容の段階

行動変容は、一朝一夕には実現できません。

1980年代前半に「禁煙の研究」から導かれた行動変容ステージモデルでは、人が行動を変える場合は5つのステージ(無関心期→関心期→準備期→実行期→維持期)を辿ると考えられています。

参考:行動変容ステージモデル|e-ヘルスネット(厚生労働省)

自動車がトップスピードに至るまでには多段階のギアチェンジを要するように、人が自身の推進力を高める(行動変容を成す)プロセスは、段階的に取り組んでいく必要があると言えます。

行動変容ステージモデルをビジネス文脈で解釈すると、どのような捉え方になるのかについては、以下の内容をご覧ください。

無関心期

本人が新しい行動に対する関心がない状態です。自分が取り組むべき課題が見つかっていない状態、あるいは、課題意識そのものが欠けている状態とも言えます。

次のステージ(関心期)に進むために上司や周囲が働きかけられることは、雑な仕事の指示・依頼をしないことです。課題を解決することの意味や意義を丁寧に伝えると良いでしょう。

また、本人の仕事の取り組み方(スタンス)に問題がある場合は「このままでは不味い(変わらないといけない)」と、危機感を持ってもらうようなコミュニケーションも必要です。

関心期

本人が自分の課題を大まかに認識し、関心を示し始めている状態です。自分がやるべきこと、上司からの期待値を認識できている状態とも言えます。

次のステージ(準備期)に進むために上司や周囲が働きかけられることは、考え方(仕事を進めるノウハウ)を伝えていくことです。こう進めれば良い、という道を示すことでスムーズに準備期への移行が可能になります。

一方で、本人の主体性を育む観点では「聞かれれば教える」というスタンスで接することも間違いではありません。本人の行動変容を成す上では、主体性を伸ばすことが必要不可欠であることを考慮すると、多少の時間を要してでも、本人との距離を取ることには意義があります。

準備期

本人が自分の課題を明確に捉え、課題解決に向けた準備を進めている状態です。思考レベルでは主体性を発揮している状態とも言えます。

次のステージ(実行期)に進むために上司や周囲が働きかけられることは、率先垂範を実践することです。背中を見せることは、どんな行動を起こすべきかの参考になるだけでなく、本人のやる気を高める効果も期待できます(誰しも、身近な人の頑張る姿からは勇気をもらえるものです)。

実行期

本人が課題解決に向けた挑戦(行動)をしている状態です。この状態になると、行動レベルで主体性を発揮しているため、第三者から見ても明らかに行動変容していることが分かります。

次のステージ(維持期)に進むために上司や周囲が働きかけられることは、適切な支援です。主体的な行動が仕事における価値を一段と高めることに繋がるという実感を本人が獲得できるように、導いていくことが大切です。

維持期

本人が行動変容した状態を維持・習慣化することを意識している状態です。自律心や主体性を獲得できた(獲得しつつある)状態とも言えます。

このステージに留まる(行動変容を定着させる)ために上司や周囲が働きかけられることは、すでに成果が出ている場合はリーダーへの昇格や昇給などの適切な評価で報いることです(その手前のアクションとして、本人に対して承認・賞賛することも大切です)。

なお、目に見える結果が出ていない状況であれば、成果に導くコミュニケーションやサポートを行うことが推奨されます。

社員の行動変容を促すためのサポート施策

OJT・1on1ミーティング

社員の行動変容を促すプロセスでは、その社員本人の個別具体的な業務に対するサポートが最も効果的です。この観点でOJTや1on1ミーティングは優れたサポート施策に位置付けられます。

その上で、OJTや1on1ミーティングにおいては、現場部門への負担が大きく、属人的になりがち・形骸化しがちな側面もあるため、組織として適切な人材育成が行われるような体制や仕組みを整える必要があります。

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1on1ミーティングに関して興味の有る方は下記の記事をご覧ください(1on1ミーティングで押さえてくべきポイントについて、分かりやすく解説します)。

パーパスやMVVの浸透

組織の目指す方向性・価値観を指し示すパーパスやMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を共通言語として共有することは、一人ひとりのメンバーが仕事の中で遭遇する様々な困難(判断の迷いや将来への不安)に立ち向かう武器になります。

行動変容の文脈においても、パーパスやMVVは社員が主体的な行動の方向性を定める役割を担います。行動の方向性が事前に分かることは「行動する心理的ハードル」を押し下げるものです。

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MVVに関して興味の有る方は下記の記事をご覧ください(ミッションとビジョンとバリューの言葉の意味について簡潔かつ明確な解説をしつつ、具体的な企業のMVVの事例をご紹介します)。

ビジネスゲーム研修

ビジネスゲーム研修とは、ビジネスゲームを活用した研修です。

ビジネスゲームとは、飛行機のパイロットが訓練を積む「フライトシミュレーター」のようなものです。ビジネスゲームでは、現実の世界における経済活動や社会活動のエッセンス(本質的要素)を抽出し、繰り返しトレーニングできるようにゲームとして表現しています。

このビジネスゲームをプレイすると、本人のメンタルモデル(行動に影響を与える価値観・考え方)が非常によく出ます。

普段は意識できていなかった(無意識化にあった)自身の行動を支配するメンタルモデルを認識することは、その後の改善アクション=行動変容にプラスに作用します。

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ビジネスゲーム研修に関して興味の有る方は下記の記事をご覧ください(ビジネスゲームの特長についてご紹介します)。

この記事の著者について​

執筆者プロフィール

池田 信人

自動車メーカーの社内SE、人材紹介会社の法人営業、新卒採用支援会社の事業企画・メディア運営を経て2019年に独立。人と組織のマッチングの可能性を追求する、就活・転職メディア「ニャンキャリア」を運営。プロジェクトデザインではマーケティング部門のマネージャーを務める。無類の猫好き。しかし猫アレルギー。

監修者プロフィール

亀井 直人

鳥取県立鳥取東高等学校卒業、福岡工業大学情報工学部情報通信工学科卒業。SE(インフラエンジニア)として長く経験を積む。プロジェクト遂行におけるチームのパフォーマンスを引き出すためにファシリテーション技術の習得・実践を続ける。特定非営利活動法人日本ファシリテーション協会では役員(2016年~2021年理事、2019年~2021年副会長)を務める。富士ゼロックス福岡在籍中にSDGsとビジネスゲーム「2030SDGs」に出会う。ビジネスゲームが持つ力の素晴らしさに触れ、2020年に研修部マネージャーとしてプロジェクトデザインに合流する。活動を通じて関わり合う方々との対話を楽しみにしている。鳥取県鳥取市出身。蟹と麦チョコが大好き。

  • 経済産業省認定情報セキュリティスペシャリスト
  • PMP(Project Management Professional)
  • NPO法人 SDGs Association 熊本 監事
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