研修で伝えているチームビルディングのノウハウ

研修で講義してほしいという要望が強いテーマの一つ「チームビルディング」についてのまとめ。どのような要件を満たせば、足の引っ張り合いでお互いの短所が目立ってしまう「烏合の衆」が、切磋琢磨と協力で個人の強みを引き立てあう「組織」へと進化できるのか。
チームビルディング

①信頼関係

まず最も肝心なのは、根底に信頼関係が構築されていること。誤解されがちだが、チームビルディングにおける信頼関係というのは「楽しく酒が飲める」だとか「一緒にいて面白い」だとかいった低次元のものではない。
チームビルディングにおいては、
相手に依頼を出した時に
①決められた期限までに
②要求した水準と形式を満たして
③どのような目的で利用するかというこちらの意図を把握して
成果物を提出してくるとお互いに信じあえること

である。
例えどれほど気の合う相手だろうと、きちんと成果を出せないのであれば、それは仲間と呼ぶに値しないのだ。そこに信頼関係は存在しないのだ。

②意思統一(ビジョンと戦略の共有)

「チームビルディング」で検索を掛けると、この内容がイの一番に打ち出されることが多い。実際にチームビルディングでは「意思が統一されている」と全員が実感していることが非常に大切だ。それほど大事な要素である「どういった状態であれば意思が統一されていると言えるのか?」という問いかけになんと答えるべきか。
チームビルディングでの意思統一とは
最終的に組織がその存在意義として達成しようとしている「ビジョン」

何時までに何をどの程度達成するかという具体的に数値で表現された「戦略」

を全員が常に認識でき、遵守している状態にあることをいう。
「ビジョン」と「戦略」のコンセンサスから外れている者もまた、仲間ではない。

③役割分担

ここまで来てようやくチームのメンツが揃った。ではいよいよ集団を組織として効果的に機能させるためのチームビルディング、その要たる役割分担についてお話させていただきたい。

まずは話を分かりやすくするため、役割分担が全くされていない状態を考えてみよう。仮に製造業でそのような状態にあるとすれば、全員で市場と顧客の調査をし、全員同時で企画立案をし、全員同時で商品の製造をし、全員同時でマーケティングをし、全員同時で配達を行う。これではダメだ。集めた情報の整理に時間が掛かるし、全員が製造に当たっている間には顧客を逃す機会損失もある。そもそも経営判断の最終的な決定権を持つリーダーさえ、独立して存在しないのでは、船頭多くして山を登るようなもの、何処へも向かえない。チームビルディングが聞いて呆れる!

だがきちんと役割分担をしていれば。一人一人が異なるタスクに向かうことで、仕事を並列処理できるようになり、時間の無駄が大きく省けるのだ。ドラッカーが「ヒト・モノ・カネ」を上回る、重要かつもっとも制約条件となる経営資源として上げた「時間」を節約できる。このメリットは非常に多大だ。チームビルディングにおける役割分担のキモはこの「時間が節約できる」ことにこそあると言っていい。
また、役割分担により個人が1つのタスクにのみ向かうことで集中力が上がるために、生産性とクリエイティビティも大きく増すというメリットもあることを付け加えておく。

④個人の良さを活かす

役割分担のさらなる発展。
ここがチームビルディングのゴールだ。1+1を2より大きくする計算式の目に見えない演算子がここにある。
役割分担をしていれば、個人に得手不得手があることに気付づく。ここで大切なのは「長所を伸ばし、短所を補う」ように適材適所の人材配置を行うことだ。人間、必ずしも短所がある。そしてえてして短所は長所の裏返しになっていることが多い。それ長短を理解してタスクを割り振れば、能率は格段に良くなる。臆病なほど慎重な人には営業ではなく顧客分析や市場調査を、厚かましいまでに大胆な人にはデータ整理より営業を任せるようにすれば、組織の中でその長所を十分に発揮できる。

一見すれば、出来の悪ささえ目立つような人材を組織に組み込むことで彼ひとりでは為し得ぬほどの成果を上げさせてみせる。
これこそがチームビルディングなのだ。

最後に。
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ライター:竹島雄弥
富山県立富山中部高等学校卒業
東京大学農学部環境資源科学過程生物・環境工学専修卒業
大学卒業後、ふるさと富山に帰郷。プロジェクトデザインには新卒で入社し、主に制作するコンテンツのロジック開発および、開発したコンテンツのシステム化、webマーケティング等を中心に担当。
事務所内でのもっとも重要な仕事はおいしい紅茶を淹れることである。