オンラインミーティング、オンライン商談、オンライン研修、オンライン授業、オンライン会社説明会、オンライン面接……
これらの様々な目的のオンラインコミュニケーションを成立させる上ではコミュニケーションツール(Zoom/Google Meet/Microsoft Teamsなど)に合わせたPC環境の準備が必要不可欠です。
本稿では、大切なオンラインコミュニケーションの場で通信トラブルが生じないようにすることを目的に、メジャーなコミュニケーションツールでサポートされているOSとブラウザと必要な帯域幅(回線速度)をご紹介します。
Zoom でサポートされているOSとブラウザ、必要な帯域幅(回線速度)
Zoom でサポートされているOS
- macOS X と macOS 10.9 以降
- Windows 10(※)
- Windows 8 または 8.1
- Windows 7
- Ubuntu 12.04 以降
- Mint 17.1以降
- Red Hat Enterprise Linux 6.4 以降
- Oracle Linux 6.4 以降
- CentOS 6.4 以降
- Fedora 21 以降
- OpenSUSE 13.2 以降
- ArchLinux(64 ビットのみ)
※Windows 10 デバイスは、Windows 10 Home、Pro または Enterprise を搭載している必要があります。 S モードはサポートされていません。
Zoom でサポートされているブラウザ
- Windows: IE 11+、 Edge 12+、Firefox 27+、 Chrome 30+
- Mac: Safari 7+、 Firefox 27+、 Chrome 30+
- Linux: Firefox 27+、 Chrome 30+
参考:PC、Mac、Linuxのシステム要件|Zoom ヘルプセンター
Zoom で必要な帯域幅(回線速度)
Zoomで使用される帯域幅は、参加者のネットワークに基づいて最高のエクスペリエンスが得られるように最適化されます。帯域幅は自動的に3G、WiFi、または有線環境に応じて調整されます。
<ミーティングやウェビナーのパネリストに推奨される帯域幅>
- 1 対 1 のビデオ通話の場合
高品質ビデオでは 600 kbps(上り / 下り)
720 p HD ビデオの場合では 1.2 Mbps(上り / 下り)
1080p HD ビデオでは 3.8 Mbps / 3.0 Mbps(上り / 下り) - グループビデオ通話の場合
高品質ビデオでは 1.0 Mbps / 600 kbps(上り / 下り)
720p HD ビデオでは 2.6 Mbps / 1.8 Mbps(上り / 下り)
1080p HD ビデオでは 3.8 Mbps / 3.0 Mbps(上り / 下り)
ギャラリー ビューでは 2.0 Mbps(25 名)、4.0 Mbps(49 名) - 画面共有のみ(ビデオ サムネイルなし): 50~75 kbps
- ビデオ サムネイルによる画面共有の場合: 50~150 kbps
- オーディオ VoIP の場合: 60~80 kbps
- Zoom Phone の場合: 60~100 kbps
<ウェビナー参加者に推奨される帯域幅>
- パネリストのビデオがオンの場合
高品質のビデオでは ~600 kbps(上り / 下り)
720p HD ビデオでは ~1.2~1.8 Mbps(上り / 下り)
1080p HD ビデオでは ~2~3 Mbps(下り) - 画面共有のみ(ビデオ サムネイルなし): 50~75 kbps(下り)
- ビデオ サムネイルによる画面共有の場合: 50~150 kbps (下り)
- オーディオ VoiP の場合: 60~80 kbps(下り)
Google Meet でサポートされているOSとブラウザ、必要な帯域幅(回線速度)
Google Meet でサポートされているOS
次のオペレーティング システムの最新バージョンとその2つ前までのメジャー リリースがサポートされています。
- Apple® macOS®
- Microsoft® Windows®
- Chrome OS
- Ubuntu® など Debian ベースの Linux® ディストリビューション
Google Meet でサポートされているブラウザ
- Chrome ブラウザ
- Mozilla® Firefox®
- Microsoft® Edge®
- Apple® Safari®
※ブラウザは最新バージョンを使用することを推奨。
参考:Google Meet を使用するための要件|Google Meet ヘルプ
Google Meet で必要な帯域幅(回線速度)
ネットワークは、同時に行われる HD ビデオ会議に加え、ライブ ストリーミングなどのその他のニーズにも対応できるだけの十分な帯域幅を備えている必要があります。
十分な帯域幅がない場合、ネットワークの制約に合わせて Meet の動画の解像度が低下します。動画を転送するのに十分な帯域幅がない場合は、音声のみモードが使用されます。
参加者 1 人あたりの平均帯域幅 | ||
---|---|---|
会議の種類 | 送信 | 受信 |
HD 動画 | 3.2 Mbps | 1.8 Mbps |
音声のみ | 12 Kbps | 18 Kbps |
参加者 1 人あたりの理想的な帯域幅 | ||
---|---|---|
会議の種類 | 送信 | 受信 |
2 人での HD ビデオ会議 | 3.2 Mbps | 2.6 Mbps |
グループビデオ会議 | 3.2 Mbps | 3.2 Mbps |
参考:Meet のビデオ通話用にネットワークを準備する|Google Workspace 管理者 ヘルプ
Microsoft Teams でサポートされているOSとブラウザ、必要な帯域幅(回線速度)
Microsoft Teams でサポートされているOS
- Windows 11、Windows 10 (Windows 10 LTSC を除く)、ARM 版の Windows 10、Windows 8.1、Windows Server 2019、Windows Server 2016、Windows Server 2012 R2
- MacOS の 3 つの最新バージョンのいずれか
- DEB または RPM をインストールできる Linux ディストリビューション
- Android:最新の2つのメジャーバージョン
- iOS:最新の2つのメジャーバージョン
参考:Microsoft Teams のハードウェア要件|Microsoft Teams
Microsoft Teams でサポートされているブラウザ
- Microsoft Edge、RS2 以降
- Microsoft Edge (Chromium ベース) の最新バージョンと、その前の2バージョン
- Google Chrome の最新バージョンと、その前の2バージョン
- Internet Explorer 11(※)
- Firefox の最新バージョンと、その前の2バージョン(※)
※Teams のデスクトップクライアントが必要
参考:Microsoft Teams の制限事項と仕様|Microsoft Teams
Microsoft Teams で必要な帯域幅(回線速度)
Teams は、ネットワークの状況に関係なく、最適なオーディオ、ビデオ、およびコンテンツ共有のエクスペリエンスを提供するために設計されています。 ただし、帯域幅が十分でない場合、チームはビデオ品質よりも音質の高い音質を優先します。
(1)Audioの帯域幅の要件 (ビットレート KB/秒 上昇/下降)
- Minimum:10/10
- 推奨:58/58
- 最高のパフォーマンス:76/76
(2)ビデオの帯域幅の要件 (ビットレート KB/秒 上昇/下降)
- Minimum:150/150(1対1)|150/200(会議)
- 推奨:1,500/1,500(1対1)|2,500/4,000(会議)
- 最高のパフォーマンス:4,000/4,000(1対/1)|4,000/4,000(会議)
参考:Teams 用に組織のネットワークを準備する|Microsoft Teams
OSのバージョン確認方法
MacのOSのバージョン確認方法
- 画面の左上の「Appleメニュー(Appleのアイコン)」を選択
- メニュー上の「この Mac について」を選択
- 表示されるバージョン番号を確認
参考:Mac に搭載されている macOS を調べる|Apple サポート
WindowsのOSのバージョン確認方法(1)
- 画面左下の「スタートボタン(Windowsのアイコン)」を選択
- メニュー上の「設定(歯車のアイコン)」を選択
- メニュー上の「システム」を選択
- メニュー上の「バージョン情報」を選択
- 「Windows の仕様」に表示されるバージョンを確認
参考:使用中の Windows オペレーティング システムのバージョンを確認する|Microsoft サポート
WindowsのOSのバージョン確認方法(2)
- 画面左下の「スタートボタン(Windowsのアイコン)」を選択
- メニュー上の「プログラムとファイルの検索」に「winver」と入力して検索を実行
- ダイアログボックスに表示されるバージョンを確認
※Windowsのバージョンによっては1番を省略可能(例:Windows10の場合は画面左下の「ここに入力して検索」に「winver」と入力して検索を実行すればOK)
ブラウザのバージョン確認方法
Google Chromeのバージョン確認方法
- ブラウザの画面右上の「三点リーダーのアイコン」を選択
- メニュー上の「ヘルプ」を選択
- メニュー上の「Google Chromeについて」を選択
- 「Chrome について」に表示されるバージョンを確認(※)
※バージョンが古い場合は自動更新されます
Mozilla Firefoxのバージョン確認方法
- ブラウザの「メニューボタン(三本線のアイコン)」を選択
- メニュー上の「ヘルプ」を選択
- メニュー上の「Firefox について」を選択
- 「Firefox について」に表示されるバージョンを確認(※)
※バージョンが古い場合は自動更新されます
Mozilla Firefoxのバージョン確認方法(1)
- ブラウザの画面右上の「三点リーダーのアイコン」を選択
- メニュー上の「設定」を選択
- 「このアプリについて」に表示されるバージョンを確認
Mozilla Firefoxのバージョン確認方法(2)
- ブラウザの画面右上の「三点リーダーのアイコン」を選択
- メニュー上の「ヘルプとフィードバック」を選択
- メニュー上の「Microsoft Edge について」を選択
- 「バージョン情報」に表示されるバージョンを確認
帯域幅(回線速度)の確認方法
<Step1>
「スピードテスト」のキーワードでGoogle検索をする
<Step2>
検索結果画面の最上段に表示される「インターネット速度テスト」の項目内にある「速度テストを実行」のボタンをクリックする

<Step3>
自動で実行されるテスト結果を待つ(数十秒程度かかります)
<Step4>
出力されたテスト結果を確認する

<注意点>
今回ご紹介しているツールでは、必要な帯域幅は全て「Mbps」という単位で表示されています。また、上述の速度テストの結果も「Mbps」で表示されます。
一般的に回線速度の単位は「Mbps」が主流ですが、ツールによっては「MB/s」という単位で表示されているケースもあります。前者はビット単位の速度で後者はバイト単位の速度です。1バイト=8ビットとなります(例:8MB/s=64Mbps)。
お役立ち情報
ブラウザは下記のURLからダウンロードが可能です。
監修者プロフィール

亀井 直人
鳥取県立鳥取東高等学校卒業、福岡工業大学情報工学部情報通信工学科卒業。SE(インフラエンジニア)として長く経験を積む。プロジェクト遂行におけるチームのパフォーマンスを引き出すためにファシリテーション技術の習得・実践を続ける。特定非営利活動法人日本ファシリテーション協会では役員(2016年~2021年理事、2019年~2021年副会長)を務める。富士ゼロックス福岡在籍中にSDGsとビジネスゲーム”2030SDGs”に出会う。ビジネスゲームが持つ力の素晴らしさに触れ、2020年に研修部マネージャーとしてプロジェクトデザインに合流する。博多駅前”fabbit hakata ekimae”に福岡オフィスを構え、関わり合う方々との対話を楽しみにしている。鳥取県鳥取市出身。蟹と麦チョコが大好き。
- 経済産業省認定情報セキュリティスペシャリスト
- PMP(Project Management Professional)
- NPO法人 SDGs Association 熊本 監事
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