
正解病とは何か?クイズで分かる!OJTにおける正解病のタイプ別の処方箋(対応策)
- 最終更新日:2025-10-06
正解病とは、常に明確な正解を求め、曖昧さや不確実性を極度に嫌う傾向のことです。
この正解病は、若手社員に多く見受けられます。たとえば、あなたの職場におけるOJTや業務指示を行うシチュエーションの中で、以下のような言葉が若手の口から発せられることはないでしょうか?
「これで合っていますか?」
「正解は何ですか?」
「もっと確実な方法はありませんか?」
これがまさに正解病の典型的な症状になります。本稿では、正解病についてのタイプ分けを行い、それぞれのタイプに対する処方箋をお届けします。
正解病が流行する背景と症状、基本的な処方箋
正解病が流行する背景
分からないことはググる(インターネットで答えを検索する)、または、AIに答えを聞く。
このように、デジタルネイティブなZ世代以降の若者は「正解にアクセスしやすい環境」で育ってきたことが、正解病(常に明確な正解を求め、曖昧さや不確実性を極度に嫌う傾向)の進行を進める温床になっています。
正解病の症状
正解病の最も重い症状は、思考体力(考え続ける力)の低下です。
学校のペーパーテストとは違い、ビジネス活動には明確な正解が用意されていません。やってみないと分からないことが多い。そんな不確実性が高い中で試行錯誤しながら正解(求める成果)に辿り着く必要があります。試行錯誤の過程では失敗することもありますが、その失敗を糧に改善を行っていくことも重要です。
この時、ビジネスパーソンに求められることは考え続けることです。どうすれば正解に辿りつけるのかを試行錯誤する中で、主体性やリーダーシップ、グリット(やり抜く力)やオーナーシップなどの能力やマインドが育まれていきます。
インターネットやAI、上司に正解を求める行為は、考えるプロセスをショートカットすることに他なりません。過度に依存してしまうと、成果を出すための土台(能力やマインド)を形成する機会を失い、仕事で活躍することが難しくなり、自己効力感が育たず、自分ではない誰かに正解を考えてもらうスタンスがより強化される。
そんな悪循環に陥ってしまうことが懸念されます。
正解病の基本的な処方箋
ビジネスシーンにおける正解病の基本的な処方箋は、教育です。
本人が自力で正解病を克服することも可能ではありますが、正解病とはデジタル化という環境要因で生じた流行り病であることを念頭におくと、教育的な関り(特にOJT)によって対応していく形が推奨されます。
正解病の3つのタイプ
一般的な風邪についても、熱がる・喉が痛い・鼻が出るなどの症状に特化した市販薬があるように、正解病の若手社員に関わっていく上では、正解病のタイプを知り、そのタイプに合った関わり方をすることが大切です。
1. 承認依存型

承認依存型の特徴
- 周囲からの「評価」や「正解」を気にして行動する
- 他者からの保証・上司や先輩の承認なしに判断・行動できない
- 自分の判断や意見、考えに自信が持てない
- 「これで合ってますか?」が口ぐせ
- 失敗や否定を極端に恐れ、指示がなければ動けない
- 責任を負うことを恐れる
承認依存型の背景・心理
- 学校や家庭で「間違わないこと」が求められてきた環境
- SNS文化での “いいね” 慣れによる承認欲求が強化
- 評価者(上司・先輩)の顔色を過度に気にする心理状態
承認依存型によくある行動:判断を人に委ねがち
- 小さな判断も逐一確認したがる
- 自分の意見を言わない(またはすぐ他人の意見に乗る)
- ミスをすると極端に落ち込む
2. 完璧主義型

完璧主義型の特徴
- 失敗や中途半端を極度に恐れ、100点を求める
- 小さなミスも許せない
- 完璧な準備が整わないと行動に移せない(行動が遅い)
- 試行錯誤を無駄と考え、確実性の高い方法のみを選択したがる
完璧主義型の背景・心理
- 100点を取らなければ意味がないと思っている
- 「努力すれば報われる」「間違えてはいけない」という教育的価値観
- 他人からの期待を背負いやすく、責任感が強い傾向
- ミスを「能力不足」と捉える思い込み
完璧主義型によくある行動:完璧に準備してから動く
- 報連相が遅れる(完璧になってから出そうとする)
- 必要以上に準備に時間をかける
- タスクを細部まで詰めようとし、疲弊しやすい
3. マニュアル依存型

マニュアル依存型の特徴
- 決められた手順やマニュアルがないと動けない
- 曖昧な指示に不安を感じる、イレギュラーな状況で混乱する
- 自由度が高い状況になるとフリーズしやすい
- 「これ、どうすればいいですか?」とマニュアルを探す
- 応用や創意工夫を避ける傾向
マニュアル依存型の背景・心理
- 教育やバイト経験で「マニュアル通りにやればOK」が習慣化
- 自分の判断で動いてミスするなら動かない方が安全と思う
- 枠の中で最適解を出す訓練はされてきたが、枠がないと対応できない
マニュアル依存型によくある行動:想定外で止まる
- 想定外の事態に対応できず止まってしまう
- 「前例」や「指示」を待つ傾向
- 「これで合ってますか?」と正解を求める頻度が高い
正解病の3つのタイプ別の処方箋
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この記事の著者について
執筆者プロフィール
池田 信人
自動車メーカーの社内SE、人材紹介会社の法人営業、新卒採用支援会社の事業企画・メディア運営(マーケティング)を経て、2019年に独立。人と組織のマッチングの可能性を追求する、就活・転職メディア「ニャンキャリア」を運営。プロジェクトデザインではマーケティング部のマネージャーを務める。無類の猫好き。しかし猫アレルギー。
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