オンラインのグループワークで活発な議論を起こす2つの工夫(ファシリテーターのお悩み相談室)

ファシリテーターのお悩み相談室では、ファシリテーターの方々の様々な悩み相談に対して、プロジェクトデザイン社の “中の人” が悩み解決のヒントをお届けします。

ファシリテーターのお悩み相談室

<質問>

オンラインインターンシップやオンライン研修でグループワークを実施する際に、気になっていることがあります。

通常のグループワークではグループ内のメンバーが同時に発言し合うことができるのですが、オンラインのグループワークでは『1人が話をしている時は、その他全員が聞き手になる』点が気になっているのです。

オンラインのグループワークでも、活発な議論を起こす上で工夫できることがあれば知りたいです。

<回答>

こんにちは、竹田です。

オンラインのグループワークでは『1人が話をしている時は、その他全員が聞き手になる』点はオンラインコミュニケーションでは避けることはできませんが、活発な議論を起こす上で工夫できることはあります。

本題に入る前に、そもそも活発な議論を阻害する要因は何でしょうか?

それは「圧力」です。

グループワークでは「声の大きい人・上席スタッフや多数派の意見に自分を同調させる圧力が働き、言いたいことが言えなくなる」現象がよく起こります(これはオンラインに限らず、集合研修の場でも度々起こることです)。

ですので、僕からは、この「圧力」に対抗するための2つの工夫を紹介したいと思います。

1つ目の工夫は「グラウンドルールとして、グループワークの進め方を決める」です。具体的には、発言者とは別にタイムキーパー(進行管理役)を決めておくこと。その上で進め方(時間配分)を決めておくことをお勧めします。

(例)45分間のグループワークの進め方(5人1組)

1. 資料の読み込み:5分
2. 各メンバーの発言(考えていることの共有):1人2分
3. グループ全体の議論:30分

「圧力」の影響が働きやすいグループ全体の議論が始まる前に、各メンバーが発言するようにすることで、活発な議論を促す意見が出やすくなります。

2つ目の工夫は「チャット機能を活用する」です。チャットであれば声に出すよりも気軽に意見を表明できます。「圧力」の影響をなくすことはできませんが、多少は和らげることが可能です。

チャット機能の活用にあたっては、まずはチャットを記入する時間をしっかり作ることが大切です。「自由にチャットを使ってください」とアナウンスをしても、チャットを使う人は少ないので、3分から5分程度のチャットを記入する時間を強制的に確保しましょう。

プログラムの内容によっては、チャット記入時間を設けることが難しい場合もあるかもしれませんが、そういった場合は「休憩時間とチャット記入時間をセットにして15分間確保する」という運用でも良いと思います。

そして、各メンバーがチャットを記入した後は、その記入内容をグループ内の議論で取り上げると良いでしょう。それまで議論にはあまり参加していなかったグループメンバーのチャットの記入内容が、議論を活性化させる呼び水になるかもしれません。

私からの回答は以上です。

私のお伝えした内容を実践してみてどうだったか、上手くいった点や「もっとこうすると良いのでは?」といった改善ポイントなどのフィードバックはいつでもお待ちしています。

執筆者プロフィール

株式会社プロジェクトデザイン 竹田

竹田 法信

富山県立富山中部高等学校卒業、筑波大学第三学群社会工学類卒業。大学卒業後は自動車メーカー、株式会社SUBARUに就職し、販売促進や営業を経験。その後、海外留学などを経て、地元・富山県にUターンを決意。富山市役所の職員として、福祉、法務、内閣府派遣、フィリピン駐在、SDGs推進担当を歴任。SDGsの推進にあたり、カードゲーム「2030SDGs」のファシリテーションを通して、体感型の研修コンテンツの可能性に魅せられ、プロジェクトデザインへの転職を決意。ファシリテーターの養成、ノウハウの高度化などを通して社会課題の解決を目指す。富山県滑川市在住、地元・富山県滑川市総合計画審議会委員。

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