社会イノベーション事業への転換

日立製作所さまはメーカーとして長い歴史と高い技術力を持っていますが、
メーカーとしての本当の特徴は、事業領域の「選択と集中」を行い
社会イノベーション事業をコア事業とする事業転換を行ったこと
にあります。
製品を製造し納品するのみならず、
ITを応用した合理的で使いやすい社会インフラを構築することに舵切りをしました。
企業としての成長の根底が、グローバルな社会課題にあると看破したのです。
その結果、一時期は落ち込んでいた営業利益を回復させ、増進させることに成功しました。
 

このV字回復の実績はビジネスマンの間では非常に注目され、企業経営における著名なお手本となっています。
 

一方で、学生にとっての日立製作所さまは、まだまだ家電などの日用品メーカーとしてのイメージが強い状態です。学生には社会イノベーション事業や、社会課題への取り組みは存在さえ認知されていないこともあります。そうした学生に大転換を行った日立製作所さまの実態を伝え、
社会イノベーション事業に必要なマインドと思考方法を知ってもらう
のがこのゲームです。

仕事理解ワーク「Hitachi Social Innovation」の仕組み

プレーヤーの元には、世界各国から様々な社会課題に関するニーズが寄せられてきます。(ニーズカード、赤色)
電力の不足、交通インフラの不備、医療事業への援助。
こうした社会ニーズに対して、手持ちのテクノロジーやサービスを組み合わせて、解決手法を提案します。(リソースカード、緑色)
高度な案件は自分たちのリソースだけでは対応できないため、
他チームとテクノロジーやサービス、アイデアを出し合って課題解決に取り組みます。
解決した社会課題は、実績として手元に残り、今後の事業発展のヒントになります。(ソリューションカード、青色)
 

また社会課題は経済、エネルギー、環境、水、交通、医療、福祉の7つの分野に分かれています。(ワールドニーズマップ)
参加者は目の前の社会課題の解決を通じ、この7分野すべての大きな社会課題の解決をめざすことになります。社会課題は互いに結びついており、切り離して考えることはできません。
とある分野の課題に対して単純な解決をするだけでは、他の分野へ悪影響を及ぼしてしまいます。
 

例えば、都市部の水不足を解消するために「地下水を組み上げるポンプの設置」を行うと、
水問題は解消されますが、地下水の枯渇による地盤沈下が発生し環境問題が発生してしまいます。
発生した問題には、当然「解決してほしい」というソーシャルニーズが発生するので、
より高度なソリューションを提供し、社会全体を除々に良い方向へと導いていきます。
 


求められる力

1)問題の構造を捉える力(Where / What)
先程例示した、地下水の組み上げによる地盤沈下問題のように、
多くの社会課題は相互・密接に関連しており、
どれかを切り離して考えようとしても他に影響を与えてしまいます。
したがって、目に見える問題のみに対する短絡的・局所的な解決策ではなく、
問題の全体構造を把握した、構造的・根本的な問題に対する解決策を考える力が必要です。
「鳥瞰図で捉える」、「全体像を把握する」、「システムを考える」といったアプローチにより、
社会課題がどこにあるのか、何が問題なのかを突き止める(Where / What)
ことが可能になります。
 

2)交渉・調達力(How)
自分たちが所持しているリソースのみを見ていると、
解決できる課題の範囲を狭め、解決策が極めて限定的になってしまいます。
そうしたプロダクト・アウトの思考方法では、問題の根底に迫ることができません。
社会課題を構造的に捉え、根幹的なシステムを見直すことで、
・どんなリソースが必要か
・自社のどんなリソースが利用できるか
・何を開発しなくてはならないか
・どんなパートナーと共同で取り組めば良いのか
といった、交渉と調達の必要性と効果的な取り組み( How )が見えてきます。
 

3)勇気と信念(Do)
どれほど素晴らしきソリューションでも、実際の行動を伴わなくては机上の空論です。
誰も挑戦したことのない未知の分野へ乗り出して行こうという勇気、
困難にぶつかっても指針をぶらさず貫徹する信念、
それこそが現実を踏破し、自分の理想を具現化する方法( Do )なのです。

テストプレイと参加者さまのご感想

弊社ではオリジナルコンテンツ制作の過程で、必ずプロトタイプを用いたテストをします。
まずは自社内で実施し、次にクライアント企業の内定者や新人社員の方々にご協力いただき、
「ビジネスゲームで正しいメッセージが伝えられているか」
「ゲームバランスは良好か」
「運営者も参加者もストレスなくゲームを進行できるか」などを確認します。
今回は日立製作所さまにめでたく内定された学生の方々にゲームをテストプレイしてもらい、
終了後にアンケートにご協力していただきました。
アンケートで頂いたご感想の一部を、整理して紹介いたします。
 

1)社会イノベーション事業への理解
・日立製作所さまの「家電」以外のイメージ、スケールの大きさが伝わるため、就活生の理解が進むと思いました。
・ゲームはとても楽しかったです。また、実際の案件をもとにしているとのことで、日立製作所さまの幅広い事業領域や、解決可能な課題の重要さと多さを知ることができて良かったです。
・ワークを通して、日立製作所さまの仕事が社会課題の解決をするためにあるということが強く印象に残りました。日立製作所さまの規模の大きさは、就活生からすると「結局何をやっているかがつかめない」と思われがちですが、規模が大きいからこそ取り組める課題解決があると思います。
 

2)チームプレイ、チームを越えた連携
・チームで上手くアイディアを出しながら進めることが出来た。問題解決を考える人と、リソースを調達する人に上手く役割分担できた。
・中盤から自分のチーム内だけに留まらず、他チームが抱えるリソースを幅広く使うことができるようになった。最初から全体で取り組むことに専念していたら、さらに良い結果が出ていたと思う。
・2ターン目で、自分たちの班が水の社会課題に取り組まないと、すべての社会課題を解決するのは厳しそうだと考えて、水の社会課題に取り組むことにした。
 

3)ゲームそのものに対して
・グループをまたいで協力するワークは新しかったので良いと思った。またゲームの構造上、お互いの協力を促すしくみになっていたのもよかった。
・あまり利益が上がらなかった要因は、他チームが新たに得た情報の存在を知らなかったことにある。社会でも同一だが、常に新しい技術や知識を知ろうとする気持ちは大事だと感じた。
・好成績が出たのは、今ある問題の解決だけでなく、次の一手まで見こした戦略を立てられたからだった。

テストプレイを終えてのワーク修正

テストプレイ終了後には、このビジネスゲームをより日立製作所さまの実態に近づけるため、
また、さらに「日立製作所さまの社会課題への意識」を認識してもらうため、
いくつかの修正を行いました。
そのうちの一つが、「応えてはいけないニーズ」の追加です。
これらのニーズは、利益しか考えておらず問題を先送りにしていたり、
一部の人が不利益を被ることを気にかけていなかったり、
社会の健全さを損ねるものであったりと、
日立製作所さまのめざす未来とは異なる事業です。
罠となるようなニーズを敢えて仕込み、それらが失敗するということをゲーム内で表現することで、
より鮮明に日立製作所さまが求める人材とその考え方が伝わるようにしました。

ビジネスゲームで企業理解の促進

テストプレイで頂いた内定者の方々からご好評いただいた通り、
「日立製作所さまが行っている社会イノベーション事業の意義を学生に伝える」
というビジネスゲーム制作の目的は達成できました。
インターンシップや各種セミナーでビジネスゲームを活用していただくことで、
日立製作所さまが家電メーカーではなく、
社会イノベーション事業を推進している企業であるとのメッセージを学生に伝えることができます。
これは学生の方と日立製作所さまの両方に大きなメリットがあります。
学生にとっては、企業理解の絶好の機会となります。
日立製作所さまにとっては、日立製作所さまが社員に求めるマインド、思考方法を知ってもらえる機会になるのです。
 

さらに、ビジネスゲームならば50人以上の学生に数時間で、
日立製作所さまの事業業務を体験し、理解してもらうことができます。
また学生の専攻分野や文系理系の壁を越えて、
同じビジネスゲームを活用してもらえるので、効率的な運用が可能です。
 

その結果、学生の企業理解と志望度を向上させることができ、
学生の方々にとっても日立製作所さまにとっても、輝かしい未来が待っていることでしょう。

より詳しいオリジナルゲーム制作の説明は、下記のリンク、またはお問い合わせフォームをご利用ください。

オリジナルゲーム制作のページはコチラ

電話メール
必須会社名
必須担当者名
必須電話番号
必須メールアドレス
必須お問い合わせ件名
必須お問い合わせ内容

弊社からの News Letter が不要の方はチェックを入れてください



ライター:【大佐】竹島雄弥
富山県立富山中部高等学校卒業
東京大学農学部環境資源科学過程生物・環境工学専修卒業
大学卒業後、ふるさと富山に帰郷。プロジェクトデザインに新卒で入社。主に研修コンテンツのロジック開発および、研修用に使用するエクセルの計算表やマクロを構築している。またWebマーケティングも担当しており、サイトの管理運営、テキストの製作を行う。
大学時代には地球環境問題を積極的に学び、その中で学んだ「俯瞰的視点」「論理的思考」「系をモデル化する思考方法」「情報技術」などを活かして活躍している。
事務所内でのもっとも重要な仕事はおいしい紅茶を淹れることである。
 
Q:【大佐】って?
A:ゲームこそ人生。社内ゲーム研修で決定された社内ランクです。
クリックすると社内ランク決定戦を含む、オリジナルゲーム製作に関するブログ一覧が表示されます。