SDGs13「気候変動に具体的な対策を」の企業の取り組み事例・私たちにできること

  • SDGs13「気候変動に具体的な対策を」
    気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる(Take urgent action to combat climate change and its impacts)

本稿では、このSDGs13の理解を深め、実際に企業が取り組みを進めている事例を知り、私たちにできることを考えていきます。

Contents(目次)

SDGsとは?

SDGs(Sustainable Development Goals|持続可能な開発目標)とは2015年9月の国連サミットで採択された国際目標です。

誰一人取り残さない(leave no one behind)のスローガンのもとに、193か国の国連加盟国が2016年~2030年の15年間でSDGsの17の目標と169のターゲットの達成を目指しています。

SDGsのことについて、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

SDGsが必要とされる背景と歴史、SDGsの原則。そして、人(私たち一人ひとりの個人)と組織(企業や自治体)がSDGsを自分事として捉えるきっかけとなるような情報をお届けします。

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」とは?

気候変動が起きる要因と気候変動の影響

気候は天気・気温・降水量・風などの気候要素によって熱帯雨林気候や温暖湿潤気候などの気候区分に分類されます(日本は北は亜寒帯から南は亜熱帯まで様々な気候区分に属しています)。

気候変動では、地球温暖化の進行を主因とする自然災害の深刻化(猛暑や大規模干ばつ、集中豪雨や大型台風など)が懸念されています。これは地球全体で起きていることであり、事実、日本国内においても自然災害の影響は年を追うごとに大きくなっています。

2020年の世界各地の異常気象による気象災害の状況は以下の通りです(環境省まとめ)。

  • 北極圏
    ・北極圏の海氷面積の年間最小値が史上2番目の小ささを記録
     
  • 北米
    ・カリフォルニア州などで大規模な森林火災が発生。8500棟を超える建物が損壊
    ・8月、カリフォルニア州デスバレーで過去80年間の世界最高気温54.4℃を観測
     
  • ヨーロッパ
    ・6月、ベルホヤンスクで北極圏観測史上最大気温となる38℃を観測
    ・ルーマニア・ベラルーシ・ドイツ・チェコなどで記録的な少雨
     
  • アジア
    ・日本を含むアジア各地で大雨による災害が発生
    ・7月、中国の長江流域での継続的な大雨で家屋約2万9千戸が損壊、約220万人が避難
    ・5月、サイクロン「アンファン」によってインド・バングラデシュで計129人が死亡
     
  • 南米
    ・アルゼンチンなどで記録的な少雨により深刻な干ばつが発生
     
  • アフリカ
    ・4~5月、東部で広範囲の大雨による洪水が発生

参考:環境省_令和3年版 環境・循環型社会・生物多様性白書

気候変動が起きる要因には自然の要因と人為的な要因があると言われますが、主に問題視されているのは人為的な要因です。

人が使用する化石燃料(石油や石炭)の燃焼によって生じる二酸化炭素などの温室効果ガスが地球全体の温度を高くする一方で、二酸化炭素を吸収する役割を担う森林が森林伐採や森林火災によって破壊される状況が続いています。

地球温暖化の問題解決のためのアプローチ

地球温暖化の問題を解決するための最も重要なアプローチは温暖化の原因となるCO₂(温室効果ガス)の排出量を減らすことです。

この地球規模の問題に立ち向かう上で世界の団結が大前提となることは言うまでもありません。世界の国々は国連の下に集い、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)を含めた様々なレベルの交渉を継続しています。

COPにおける象徴的な出来事は環境省のまとめが参考になります(下記参照)。

  • COP3(1997年|日本・京都開催)
    日本が議長を務め、先進国の拘束力のある削減目標を明確に規定した「京都議定書」に合意することに成功し、世界全体での温室効果ガス排出削減の大きな一歩を踏み出した。
      
  • COP15(2009年|デンマーク・コペンハーゲン開催)
    交渉官レベルでは実質的な議論の進展が得られず、状況を打開するために閣僚レベルでの協議や首脳による直接の協議・交渉も実施され、その成果として「コペンハーゲン合意」が作成され、締約国会議全体として「同合意に留意する」ことを採択した。
      
  • COP16(2010年|メキシコ・カンクン開催)
    先進国・途上国両方の削減目標・行動が同じCOP決定の中に位置付けられ、日本が目指す次期枠組みの基盤となるカンクン合意が採択。さらにカンクン合意には緑の気候基金という新たな基金の設立、技術メカニズムの設立などが明記されるとともに、発展途上国向けの気候変動適応計画の策定や、途上国における森林減少・劣化対策等(REDD+)といった途上国支援に関連した事項が盛り込まれる等、重要な前進となった。
     
  • COP21(2015年|フランス・パリ開催)
    気候変動に関する2020年以降の新たな国際枠組みである「パリ協定」が採択。パリ協定には世界共通の長期目標として2℃目標の設定や、すべての国による削減目標の5年ごとの提出・更新、各国の適応計画プロセスと行動の実施、先進国が引き続き資金を提供することと並んで途上国も自主的に資金を提供すること、共通かつ柔軟な方法で各国の実施状況を報告・レビューを受けること、「二国間クレジット制度」を含む市場メカニズムの活用等が位置づけられている。先進国、途上国を問わず、歴史上初めてすべての国が国情に応じて自主的に参加することを実現化した公平な合意として、これまでの歴史を塗り替える大きな転換点となった。

参考:環境省_気候変動の国際交渉|世界中で何が起こっているの? ~地球温暖化対策の国際交渉の概況~

また、

  • 世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること(2℃目標)
     
  • 今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成すること

などのパリ協定の合意に基づき、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げています(カーボンニュートラルとは温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します)。

日本では、2020年10月に政府が2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました(カーボンニュートラルの詳細については下記の記事をご覧ください)。

地球温暖化の問題解決の道のりは果てしなく、まだまだ道半ばではありますが、上述の経緯を見るだけでも世界レベルでの協働が着実に前進していることが分かりますし、その前進を自分自身を含めた世界中の人々が支えている事実は誇るべきことです。

その上で、この誇りを自信に変えて、これからもSDGs13に貢献する行動を重ねていくことが重要になるのだと思います。

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」のターゲット

13.1|全ての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する。

13.2|気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む。

13.3|気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する。

13.a|重要な緩和行動の実施とその実施における透明性確保に関する開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1,000億ドルを共同で動員するという、UNFCCCの先進締約国によるコミットメントを実施するとともに、可能な限り速やかに資本を投入して緑の気候基金を本格始動させる。

13.b|後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において、女性や青年、地方及び社会的に疎外されたコミュニティに焦点を当てることを含め、気候変動関連の効果的な計画策定と管理のための能力を向上するメカニズムを推進する。

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」の日本における達成状況

SDGsの達成・進捗状況を知る上では、Sustainable Development Report 2023 のデータが参考になります。

本レポートによると、SDGs13の日本における達成状況は「Major challenges remain(より重要な課題が残る)」、進捗状況は「Stagnating(停滞している)」です。

<SDGs13の達成状況>

  • Dashboards:Major challenges remain
  • Trends:Stagnating

参考:Sustainable Development Report 2023

具体的には、下記の指標において「Major challenges remain」と評価されている状況です。

  • CO₂ emissions from fossil fuel combustion and cement production(化石燃料の燃焼とセメント生産によるCO₂排出量)
  • CO₂ emissions embodied in imports(輸入に伴うCO₂排出量)
  • Carbon Pricing Score at EUR60/tCO₂(EUR60/tCO₂ での炭素価格スコア)

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」の企業の取り組み事例

積水ハウス

積水ハウスは1999年に「環境未来計画」を業界に先駆けて発表。以来、人にも地球にもやさしい、永く住み継がれていく住環境の創造を目指してきました。2008年には環境省から業界初のエコ・ファースト企業として認定されています。

“住まいの快適性・経済性・環境配慮を高いレベルで実現させる戸建住宅 ZEH「グリーンファースト ゼロ」の2020年度実績は91%でした。これは2019年度の日本全体の ZEH 比率13.9%を大きく上回っています。2013年の発売以来の累積棟数は、日本最多の60,843棟(2021年3月末時点)となりました。

当社は脱炭素宣言を行った翌年の2009年に、具体的な取り組みとして、太陽電池や燃料電池を標準採用するZEHの前身ともいえる「グリーンファースト」を発売。国が ZEHの定量的な概念を初めて公開した2012年度の末時点で、すでに当社の販売する戸建住宅の83.8%を占め、累積棟数は4.5万棟を超えていました。この設計・販売経験を持つ当社は、ZEHに進化させた「グリーンファースト ゼロ」についても発売開始初年度から49%と高い実績を挙げるなど、業界に先駆けZEHの推進を開始しました。

第5次エネルギー基本計画に定められた「2020年までにハウスメーカー等が新築する注文戸建住宅の半数以上でZEHの実現を目指す。」という政府目標に対し、2019年度時点で大手ハウスメーカー全体の実績は47.9%であり、概ね達成しています。当社の住宅業界を牽引してきたZEHの取り組みは、この目標達成に大きく貢献しています”

参考:報告書ダウンロード|サステナビリティ・ESG経営|積水ハウス

※ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略語です。家庭で消費するエネルギーと創るエネルギーとをバランスさせることで、エネルギー収支をゼロ以下にする家を意味します。

プロジェクトデザイン

プロジェクトデザインはカーボンニュートラルの概念の理解に役立つ、カードゲーム「2050カーボンニュートラル」を開発しています。

“カードゲーム「2050カーボンニュートラル」は、過去から現在にかけて私たちが行ってきた様々な活動が地球環境にどのような影響を与えているのかをマクロ的に俯瞰することによって、私たちの価値観や考え方に気づき、行動変容に働きかけるためのシミュレーションゲームです。

ゲームでは、参加者が1つの組織のメンバーとして1~4人のチームを組み、 他のチームと様々な交渉を行いながら、組織の活動とプライベートの活動を行います。ある組織では獲得資金を増やすことを目指し経済活動を行っていきます。また、ある組織では排出削減量の目標に向かって環境活動を行っていきます。

こうした活動を通じて組織の目標達成を目指すプロセスにおいて、私たちの世の中のカーボンの状態がどのようになっていくのかをシミュレーション(模擬実験)します。このゲーム体験を通して「なぜカーボンニュートラルが叫ばれているのか?」、そして「そのために、わたしたちは何を考えどう行動するのか?」に関する学びや気づきを得ることができます

参考:カードゲーム「2050カーボンニュートラル」|株式会社プロジェクトデザイン

ダイキン工業

ダイキン工業では、製品性能における省エネ化や地球温暖化係数が小さく安全な冷媒への転換など、あらゆる面で環境負荷の低減に取り組んでいます。

“エアコンは、使用時のCO2排出量が特に大きいため、インバータをはじめとした省エネエアコンや低温暖化冷媒を用いたエアコンを世界中で普及させることに注力しています。2020年度に温室効果ガス排出量を6,000万t-CO2抑制という目標に対し、2018年度に6,700万t-CO2抑制と目標を上回り、2020年度は7,000万t-CO2抑制を達成”

参考:環境負荷を低減する製品・サービスの開発と普及促進|ダイキン工業

大成建設

大成建設では、環境分野のフロントランナーを目指し、“未来を創る”コンクリートの適用実績を重ね、カーボンニュートラルへの取り組みを加速させています。

“カーボンリサイクル・コンクリートは、排気ガスなどから回収したCO2をカルシウムに吸収させて製造する炭酸カルシウムなどのカーボンリサイクル材料と、製鉄で生じる産業副産物である高炉スラグを用いて製造するコンクリートです。CO2を炭酸カルシウムに変換して練り混ぜることで、コンクリート内部にCO2を固定することができます

参考:大成建設のカーボンリサイクル・コンクリート(T-eConcrete®/ Carbon-Recycle)|大成建設株式会社

野村アセットマネジメント

野村アセットマネジメントでは、脱炭素社会の実現に貢献する企業(下記企業群)への投資を通じて、社会的課題の解決に寄与しながら投資収益を追求するファンド「脱炭素ジャパン」を組成・運用しています。

  • 脱炭素社会の実現を“ビジネス機会”として捉えている企業
  • 環境関連技術等へのニーズの高まりにより売上や利益の伸びが期待される企業
  • 脱炭素社会の実現に向け、カーボンニュートラル宣言を行なうなど、自社の直接的な貢献を目指す企業
  • 温室効果ガス排出量の削減等により、企業評価の向上が期待される企業

参考:脱炭素ジャパン|野村アセットマネジメント

伊藤忠商事

伊藤忠商事では同社の強みである非資源分野を中心とした収益力の維持・向上を担保しつつ、「スピード感」と「実行力」を伴った脱炭素化を推進しています。

  <気候変動への対応状況>

  • 2018年4月
    改訂マテリアリティとして「気候変動の取組み」を特定
     
  • 2019年2月
    「石炭関連ビジネス取組方針」公表/豪州Rolleston一般炭権益を売却
     
  • 2019年5月
    環境省の支援を受けたTCFD提言に基づく「シナリオ分析」を実施した上でTCFD提言へ賛同/「TCFDコンソーシアム」に参画
     
  • 2021年1月
    一般炭権益からの完全撤退方針を公表
     
  • 2021年4月
    コロンビアDrummondの一般炭権益を売却
     
  • 2021年5月
    「GHG排出量削減・オフセットに関する目標」公表

参考:脱炭素社会を見据えた事業拡大|伊藤忠商事株式会社

コマツ

コマツは、2023年度を電動化建機の市場導入元年と位置付けており、CO2削減の取り組みを力強く推進しています。その結果、電動化建機としてラインナップしている7機種全てについて、国土交通省が新設したGX建設機械認定制度の初回認定を取得しました。

“電動化建機は導入コストやインフラ整備にハードルがあり、国内において未だ市場が形成されてはいない状況です。コマツは、多様な機種を導入しお客さまのニーズに応えることで早期の市場形成を目指しており、2023年度を電動化建機の市場導入元年と位置付け4機種の市場導入を発表してきました。このたびのGX建設機械認定制度の初回認定を弾みとして、取り組みを更に加速します”

参考:電動化建機の市場形成を目指して|コマツ 企業サイト

※GX建設機械認定制度は、カーボンニュートラルに資するGX建設機械の普及を促進し、建設施工において排出されるCO2の低減を図るとともに、地球環境保全に寄与することを目的に設けられた制度です。

電動化建機のメリットはカーボンニュートラルへの貢献に留まりません。健康被害のリスク低減や騒音の低減、作業効率の向上など多岐に渡ります。

“エンジン車は排気ガスを出すため、工事現場で建機のすぐ近くで作業する人にとっては健康被害の心配があり、また付近の街路樹を傷めてしまう恐れがありますが、電動化によってそうしたリスクを低減することができます。

騒音低減というのもメリットです。以前、大阪市の住宅地で、住宅の間1メートルほどの狭い工事現場を見学させていただいたときのことです。お客さまは騒音に配慮をしながら建機を操作しているものの、どうしてもエンジン音が響いてしまい、その音が気になったという住民の方が様子を見に来る場面がありました。コンパクトで静かな電動マイクロショベルは、こうした現場でスムーズに工事を進めることにつながると思います”

“実際に現場に導入して、排気ガスの臭いに関するニーズも確認できました。たとえば食品・飲料のプラントでは特に衛生面に配慮が必要です。生産ラインの改装工事などで建機を稼働させる場合には、製品そのものだけでなく、梱包用の段ボールにも排気ガスの臭い移りを防止しなければなりません。場合によっては建機自体を現場に入れられず、作業効率をなかなか上げられませんでしたが、電動化建機によって排気ガスの臭いを気にすることなく効率的な作業を実現できました。また地下の解体現場など閉鎖された現場では、排気ガスが滞留しないように、建機の動きに合わせて排気用のダクトを扱う作業員が必要でした。そうした作業も減らすことにつながります”

参考:カーボンニュートラル実現に向けてコマツが電動化建機に込めた思い|ツギノジダイ

参考情報

本稿ではSDGs13「気候変動に具体的な対策を」についての事例をお届けしてまいりました。もっと多くの事例を知りたい方、SDGs17の目標単位で様々な事例を知りたい方は下記の記事をご覧ください。

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」について私たちにできること

日々の生活の中でCO₂の削減に取り組む

環境省の発表では、CO₂の部門別排出量(2020年度確報値)の中で家庭部門の占める割合は15.9%。全体で4番目に高い位置にあります。

<CO₂の部門別排出量(※)>

    • 産業部門:34.0%
    • 運輸部門:17.7%
    • 業務その他部門:17.4%
    • 家庭部門:15.9%
    • エネルギー転換部門:7.5%
    • 非エネルギー起源CO₂:7.4%

※発電及び熱発生に伴うエネルギ-起源のCO₂排出量を、電力及び熱の消費量に応じて、消費者側の各部門に配分した排出量

参考:環境省_2020年度(令和2年度)の温室効果ガス排出量(確報値)について

ゆえに、家庭の中でCO₂排出量を減らす工夫をすることには大きな意味があります。以下の項目の中で自分ができそうなものから、順番に取り組むことを推奨します。

  • 冷暖房機器の使用を必要最小限に留める
  • お風呂の残り湯を洗濯に活用する
  • 車の運転頻度を減らす(自転車で代用)
  • 家電製品のコンセントをこまめに外す
  • エコバッグを常用する
  • 照明をこまめに消す

パートナーシップの輪を広げる

SDGs17「パートナーシップで目標を達成しよう」の観点で自分が起点・ハブとなり、自身が所属する会社や団体・地域コミュニティとパートナーシップ(協力関係)を築き、SDGsの取り組みを進める。

これも私たちにできることの一つです。

例えば、私たちプロジェクトデザインでは「SDGsについての理解・実践」を支援するツールとして様々なSDGsゲームをご提供しています。これらのゲームを活用することであなたの所属先やコミュニティでSDGsの取り組みを進めやすくなります。

・参考:SDGsゲーム

SDGsクイズ:「気候変動に具体的な対策を」編

【問1】 どの国が対象?

“●●の国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する。”

これはSDGs13のターゲット13.1の内容です。この「●●の国々」に当てはまる内容として正しいものは次の選択肢のどれでしょうか?

<選択肢>

  • 途上国
  • 先進国
  • 世界
  • 全て

正解は「全ての国々」です。気候変動に伴う災害は地球規模に起こるものです(気候変動に国境はありません)。全ての国々が対策を講じる必要があります。

【問2】 年間1,000億ドルの共同動員は実現されている?

“重要な緩和行動の実施とその実施における透明性確保に関する開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1,000億ドルを共同で動員するという、UNFCCCの先進締約国によるコミットメントを実施するとともに、可能な限り速やかに資本を投入して緑の気候基金を本格始動させる”

このSDGs13のターゲット13.aの内容にある「2020年までにあらゆる供給源から年間1,000億ドルを共同で動員するという、UNFCCCの先進締約国によるコミットメント」は実現されているのかどうかに関して、正しいものは次の選択肢のどれでしょうか?

<選択肢>

  • 実現されている
  • 実現されていない

正解は「実現されていない」です。

“事務総長は、今こそ緊急事態モードに移る時だと述べ、化石燃料への補助金を廃止し、石炭の利用を段階的に廃止し、炭素に価格をつけ、脆弱なコミュニティーを守り、1,000億ドルの気候変動対策資金のコミットメントを果たすよう呼びかけました”

参考:COP26、気候に関する「妥協」協定とともに閉幕するも、国連事務総長は「不十分」と指摘(UN News記事・日本語訳)|国連広報センター

この記事の著者について​​

執筆者プロフィール​

池田 信人

自動車メーカーの社内SE、人材紹介会社の法人営業、新卒採用支援会社の事業企画・メディア運営を経て2019年に独立。人と組織のマッチングの可能性を追求する、就活・転職メディア「ニャンキャリア」を運営。プロジェクトデザインではマーケティング部門のマネージャーを務める。無類の猫好き。しかし猫アレルギー。

監修者プロフィール

株式会社プロジェクトデザイン 竹田

竹田 法信(たけだ のりのぶ)

富山県立富山中部高等学校卒業、筑波大学第三学群社会工学類卒業。大学卒業後は自動車メーカー・株式会社SUBARUに就職し、販売促進や営業を経験。その後、海外留学などを経て、地元・富山県にUターンを決意。富山市役所の職員として、福祉、法務、内閣府派遣、フィリピン駐在、SDGs推進担当を歴任。SDGsの推進にあたり、カードゲーム「2030SDGs」のファシリテーションを通して、体感型の研修コンテンツの可能性に魅せられ、プロジェクトデザインへの転職を決意。ファシリテーターの養成、ノウハウの高度化などを通して社会課題の解決を目指す。富山県滑川市在住。

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