エシカル消費とは何か?消費者と企業がそれぞれできること

「エシカル消費」という言葉を筆頭に「エシカル」というキーワードが注目されています。このキーワードにはどのような意味があり、なぜ注目されているのか。また、エシカル消費は具体的にどのように実践すべきなのか。

エシカル消費に関する気になる話題について解説します。

エシカル消費とは

エシカル(ethical)は「倫理的」と翻訳されます。

ethical
1.a 倫理的な,道徳上の 《★【類語】 ⇒moral》.
  b 倫理学的な,倫理学上の.
2 道徳基準にかなった,道徳的に正しい.
3 〈薬品が〉医師の処方によって(のみ)販売される.

-研究社 新英和中辞典

「エシカル商品」とは、その製品や活動が人類・社会・環境など全体にとって良いものになるように努力することを指します。また、「エシカル消費」とは単純に目の前の利益だけではなく、その商品が出来上がるまでのプロセスや商品が消費された後のことにまで注目して商品の選択を行うことを意味します。

例えば、服の購入をするシチュエーションでエシカル消費を実践すると以下のようなことをチェックして、どの製品を購入するか、相応しい製品が無ければ購入を諦めるか、意思決定をしていきます。

  • 服の原材料の綿を栽培するときに、周囲の環境を汚染したり過剰な伐採を行ってはいないか?
  • 採取した綿花を加工するときに、その工場から汚水が大量に排出されていないか?
  • 工場で働いている人は適切な労働条件で、しっかりと雇用契約を結んでいるか?
  • 服が工場から商店に運ばれているときに、二酸化炭素の排出量が多い輸送手段を使っていないか?
  • 服を家庭で洗濯するときに服から汚染物質が流れ出すようなことはないか?
  • 服を廃棄する時、きちんとリサイクルされるような仕組みができており、それが利用できるか?

なぜエシカル消費が注目されてきているのか?

エシカル消費については、1990年頃からイギリスやアメリカなど欧米中心として広まりをはじめました。

その中でも、2013年にバングラデシュの首都ダッカ近郊でのビル崩落事故(ラナプラザ崩壊事故)が大きなきっかけとなりました。ビルの崩壊により1129名の方が亡くなられ、そのビルには国外の多数のファッションブランドの縫製工場がありました。国外のファストファッションブランドが、バングラデシュでの劣悪な労働環境や安価な労働力を利用して経営を行っていることが大きく報道され、エシカル活動の必要性が広く知られるようになりました。

また、2015年に国連サミットで採択されたSDGsとも深い関わりがあり、 エシカル消費が注目を集めています。実際に、消費者庁のエシカル消費について紹介しているページでは、SDGsのゴールの中でも特に12番目のゴール「つくる責任 つかう責任」との関連が記載されています。
 
参考:エシカル消費普及・啓発活動|消費者庁

エシカル消費の実践法

エシカル消費を実践する上では、まずは、その商品についての公開情報を集めて、製品の製造から廃棄までの流れを可視化してみましょう。その中でどこのステップの、どの情報が手元にあるかを確認します。確認してみて、情報が不足しているようであれば、製造元・仕入元に確認することになります。

下記のチェックリストに記入していってみましょう。

エシカル活動チェックリスト

仮に、豊島株式会社のブランド、オーガビッツの情報をチェックリストに書き入れてみます(ネット上で公開されている情報を集めて記入しました)。

エシカル活動チェックリストの記入例

このチェックリストを見て、あなたが注目しているのはどのポイントでしょうか?

この商品は、あなたがエシカル消費の考え方に基づいて購入をするべき商品でしょうか? もしオーガニックコットンで解消される課題である過酷な労働環境や自然への影響について関心が高いならば、オーガビッツは購入したい商品のブランドであると分かります。

ですが、それらの社会課題に対して別のアプローチをすべきだと考えているならば、そのアプローチに従う商品を探すことになります。最後の判断は自分自身で決定することになります。

エシカル消費を行う上で大切なこと

エシカル消費のために自分の財布やセンスなどの事情に無理がかかりすぎるのであれば、その製品を購入する必要はありません。
「エシカル」の中には、自分自身も保護すべき対象として含まれなくてはならないからです。

企業側にしても大切なのは、自社の製品が「選ばれれる」ことではなく「選ばれ続ける」ことで継続的な利益を上げることです。自分が「継続できない」のはエシカル消費とは言えません。
 
これは企業として活動する場合でも同じです。企業の経営が成り立たないほどまでにエシカルにこだわるのではなく、現状でできることをきちんと行っていき、「持続可能な」経営を行うことが大切です。

自分が何を大切にして製品を選ぶかという評価軸と、どの程度までならば受け入れられるかという目盛り。それをきちんと備えた、自分だけの物差しを持つことが、エシカル消費を行う第一歩です。

監修者プロフィール

株式会社プロジェクトデザイン 福井 信英

福井 信英

富山県立富山中部高等学校卒業、私立慶應義塾大学商学部卒業。 コンサルティング会社勤務、ベンチャー企業での営業部長経験を経て富山にUターン。2010年、世界が抱える多くの社会課題を解決するために、プロジェクト(事業)をデザインし自ら実行する人を増やす。というビジョンのもと、株式会社プロジェクトデザインを設立。現在は、ビジネスゲームの制作・提供を通じ、人材育成・組織開発・社会課題解決に取り組む。開発したビジネスゲームは国内外の企業・公的機関に広く利用され、英語版、中国語版、ベトナム語版等多国語に翻訳されている。課題先進国日本の社会課題解決の実践者として、地方から世界に売れるコンテンツを産み出し、広めることを目指す。 1977年生まれ。家では3人の娘のパパ。

Facebookアカウントはこちら

関連情報

Contact Us

問い合わせ

お問い合わせ

お見積り依頼の他、ちょっと知りたい・聞いてみたいことへの相談にも対応させていただいております。是非、お気軽にお問い合わせください。

<相談内容の例>

  • 数あるビジネスゲームの中から自社に合うビジネスゲームが何かを知りたい
  • 自社が抱える組織課題に対してビジネスゲームでどんなことが出来るのかについて情報交換したい
  • ビジネスゲームの共同開発について興味があるので少し詳しい情報を提供してもらいたい
資料請求

私たちプロジェクトデザインの会社案内やビジネスゲームのサービス紹介資料をダウンロード可能です。興味のある資料をお気軽にご利用ください。

<ダウンロード資料の種類>

  • 会社案内資料(収録内容:ビジネスゲームとは/プロジェクトデザインの強み/ビジネスゲーム一覧/私たちがお応えできるニーズ等)
  • サービス紹介資料(収録内容:ゲーム概要/コンセプト/学習効果/活用例/料金プラン等)