【実施レポート】2050年カーボンニュートラルへ向けた、新事業展開の道筋が見えた、カードゲーム「2050カーボンニュートラル」を活用した体験型セミナー(富山県富山市)

企業名 :富山市(人口約41万人)
業種  :官公庁
職員数 :4000名~

課題
  • 富山市の地域全体で脱炭素を推し進めるには、市内企業の多くを占める中小企業が一体となって脱炭素化に動き出すことが重要である。一方で、企業からは「カーボンニュートラルについてよく分からない」「具体的に何に取り組めば良いか分からない」などの声が上がっている。
     
  • 地域全体でカーボンニュートラルの活動の輪を拡げていくため、知識やノウハウのない企業をフォローアップし、様々な組織の連携協力から事業を具現化していきたい。
解決策
  • カーボンニュートラルへの本質的な理解を深めるために、富山市内の中小企業を対象にカードゲーム「2050カーボンニュートラル」の体験会を実施する。

  • 2050年カーボンニュートラルへ向け自組織の事業案を出すワークショップの場を設け、組織横断的な繋がりから大きな輪をつくり、具体的な事業共創のアクションを促す。

  • 市職員もゲーム体験とワークショップに加わり、中小企業が持つ具体的な課題の共通理解を拡げることによって今後の伴走支援の策定に繋げる。
効果
  • 研修受講者のカーボンニュートラル/脱炭素に対する理解関心度で高い評価(とても高まった:61%、高まった39%)が得られた。さらに、個人ビジョンの変化と行動変容に繋がった。

  • 異組織間で繰り返し行われたグループ対話から、組織を横断した関係性が構築された。さらに自組織の具体的な事業案もブラッシュアップされ、共創のアイディアが生まれた。

  • 富山市が行っている既存の伴走支援体制は、ワークショップに参加した中小企業からの課題共有と支援策のリクエストにより活性化され、次年度の事業構想に繋がった。

本稿では、カードゲーム「2050カーボンニュートラル」を活用した研修事例をご紹介します。今回お届けするのは、富山市主催のカードゲーム「2050カーボンニュートラル」を活用した2日間に渡る体験型セミナーです。

同社の研修講師を担当させていただいた竹田の視点で、事例の解説を進めていきます。

<研修講師プロフィール>

竹田 法信(2050カーボンニュートラルの共同開発・運営担当)

富山県立富山中部高等学校卒業、筑波大学第三学群社会工学類卒業。大学卒業後は自動車メーカー、株式会社SUBARUに就職し、販売促進や営業を経験。その後、地元・富山県にUターン。富山市役所の職員として、環境モデル都市、環境未来都市、SDGs未来都市を担当。SDGsの推進にあたり、カードゲーム「2030SDGs」のファシリテーションを通して、体感型の研修コンテンツの可能性に魅せられ、プロジェクトデザインへ。ファシリテーターの養成、ノウハウの高度化などを通して社会課題の解決を目指す。富山県滑川市在住。

富山市について

富山市は富山県の県庁所在地であり、県中央部から南東部までを占める、人口41万人の都市です。

「環境モデル都市」や「環境未来都市」に選定されて以降、先行的に環境やエネルギーに関する取り組みを「チームとやまし事業」として行っています。2018年にはSDGs達成へ優れた取り組みを提案する自治体として全国初の「SDGs未来都市」に選定され、地域の特性や魅力を高めた「持続可能な付加価値創造都市」の実現を目指しています。

参考:SDGs未来都市 とやま

さらに、2021年3月には環境政策のさらなる強化により、持続可能なまちづくりの深化を図るため、「ゼロカーボンシティ」を表明。2050年二酸化炭素排出量実質ゼロを目指し、地域の脱炭素化を推進しています。

「チームとやまし事業」とは、温室効果ガス削減に向けて具体的な行動と目標を掲げて取り組む市民総参加型プロジェクトの総称です。2008年に活動を開始し、団体・事業者などが自主的にチームを結成。2023年10月31日現在1576チーム、27,955人がメンバーとして登録されており、「緑のカーテン」や「クリーン活動」など様々な活動を行っています。

参考:チームとやまし|富山市環境部 環境政策課

開催の経緯

昨今、グローバルで活躍する大企業を中心に脱炭素経営を取り入れ、サプライチェーン全体で脱炭素化を目指す動きが広まっており、その波は、中小企業にも寄せられています。

富山市では、中小企業が市内企業の多くを占めている中、中小企業が一体となって脱炭素化に動き出すことが地域全体での脱炭素の推進に繋がると考えていました。

しかし、その一方で市内の企業からは「カーボンニュートラルについてよく分からない」「具体的に何に取り組めば良いか分からない」などの声が上がっており、その解決のためには市からどのような支援をすべきか模索していました。

そんな折、カードゲームを活用したSDGs普及の実績を持つ私たち(プロジェクトデザイン社)に相談をいただきました。

そして私たちからは「カードゲーム体験だけではなく、具体的な事業を創るワークショップも企画しましょう」と提案をさせていただき、今回の体験型セミナー(カードゲーム体験+ワークショップ)のプログラムが決定しました。

研修内容

    • 研修の目的
      カーボンニュートラルを本質的に理解する。組織横断的な繋がりをつくり、カーボンニュートラル/脱炭素を事業に取り入れる。
    • 研修受講者
      富山市内のエネルギー会社やNPO、財団法人など18社(合計25名)の社員の方々
    • 研修実施日
      2023年9月8日(1日目)、9月15日(2日目)

研修プログラム

  • 1日目
     ・カードゲーム「2050カーボンニュートラル」の体験
     ・カーボンニュートラル経営に関する講義
     ・企業の取り組み事例、国や県の支援制度の紹介

  • 2日目
     ・ワークショップ(テーマ:自組織における気候変動リスクと可能性の言語化)
     ・企業間の意見交換

研修の様子

1日目:ゲーム体験

研修1日目はカードゲーム「2050カーボンニュートラル」の体験です(富山市役所の北側に位置するToyama Sakuraビルを会場に行われました)。

はじめに、主催者である富山市から環境政策課参事の沼崎様よりご挨拶をいただきました。

“本セミナーをきっかけに、参加者一体となってカーボンニュートラルを目指すことが社会経済全体の成長に繋がると感じてもらうとともに、所属組織の未来を考え具体的なアクションに繋げてもらうことを期待しています”

そして、ゲーム体験に移ります。

カードゲーム「2050カーボンニュートラル」では、会場を1つの「まち」に見立て、プレイヤーは12の異なる役割(電力会社や食品メーカー、政府など)を持つチームに分かれ、事業目標と持続可能な社会の実現を目指します。

まずは、同じテーブル(同じ役割を持つチーム)のメンバーでチェックインします。ゲームの世界では現実世界の肩書は一切必要ありません。自分の所属企業を隠した状態で、お名前と仕事内容、今の気持ちを話していただきます。

チェックインでカーボンニュートラルの理解度をチェック

ゲーム開始後、しばらくは各々目の前のカードに向き合っていたものの、次第にチームを横断しての交渉が始まります(※)。

※私たちプロジェクトデザインの制作するSDGsカードゲームは、ビジネスゲームと呼ばれるジャンルのゲームです。ビジネスゲームには、ゲームならではの楽しさ(や手軽さ)がありつつも、そのゲーム中に体験する内容はリアル(現実的)です。

なぜなら、ビジネスゲームには現実世界(実際のビジネスや社会活動)の仕組みをゲームロジックとして組み込んでいるからです。例えば、カードゲーム「2050カーボンニュートラル」には、カーボンニュートラルの実現に向かって企業が取り得る行動パターンや、行動の結果として起き得る状況の変化をゲームロジックに組み込んでいます。

その結果として、ゲーム開始直後は、カードの内容を理解したり、戦略や作戦を考えることに時間を使う方が多い傾向にあります。ただ、時間が経つ中で、テーブルの席を立って、他チームとの対話や交渉に動く方が増えていきます。

テーブルをまたいで対話・交渉する様子

さて、今回のゲーム体験のターニングポイントとなったのは、ゲームの最終ターンでした。ゲームはいよいよ終局を迎え、会場全体に手詰まり感が漂う中、参加者の1人が声を上げました。

「我々の組織の目標は、吸収量を排出量より多くすること。これが達成できるアクションカードを持つ組織には融資しますので、持ってきてください!」

この言葉の後、一瞬静まり返った会場内がワッと湧き、「私たち、これならできます!」「他の事業所の目標達成もするならこれを一緒にやったらどうですか?」と会場全体が一気に熱を帯びました。ゲームに参加する全員の心が一つになった瞬間です。

ゲームの結果は、残念ながらカーボンニュートラルの未達成。ゲーム終了時に開始時よりも総資金額が減り、カーボンニュートラルも達成されなかった。つまり、経済と環境の両立が図れなかった結果となりました。

ただ、ゲームは体験して終わりではありません。ファシリテータ―のリードの元に、参加者はゲーム体験を振り返ります。

<参加者の振り返り内容(抜粋)>

  • 個々に動くのではなく、周囲を巻き込んでアクションを起こす必要があった
  • 自組織の達成目標を宣言し、協力を募らなければ実現はできない
  • 目先の利益に注力し先行投資に踏み出せない現実があるが、経済を利益でつなぐだけでは環境のリカバリーが後手後手になり、両立を図ることができない
  • カーボンニュートラルという目標に対し、規則やルールとは違う共通言語が生まれた

このように、自身のゲーム体験を振り返ることで、深い学びや気づきを持ち帰ることができます(座学で頭にインプットするよりも、経験を通じて頭と体にインプットした方が身になるものです)。

一連のゲーム体験の後には、企業の脱炭素経営に向けたロードマップ策定等のコンサルティング事業を行う株式会社アール・エ北陸の高澤様による講義です。

高澤様からは、脱炭素経営を掲げる企業の背景やビジネスチャンスとして取り入れるメリット、また中小企業を対象とした国からの補助金支援等についてのお話をいただきました。

アール・エ北陸 高澤様による講義

そして最後に、「2050年までに自組織で実現したいカーボンニュートラルに向けた事業を次回までに考えてくる」課題を投げかけて1日目のプログラムは終了しました。

2日目:ワークショップ

1週間後に行われた2日目のプログラムは、参加した企業が異業種と連携し、カーボンニュートラルの2050年達成に向けた事業の種を創るワークショップです。

午前中はワールドカフェを行います。

ワールドカフェとは、カフェのようなリラックスした雰囲気の中で行う対話手法です。少人数に分かれたテーブルで自由に対話し、他のテーブルとメンバーをシャッフルすることにより、参加した全員の意見や知識を集めることができます。

まず、「2050年までに自組織で実現したいカーボンニュートラルに向けた事業」をテーマに、模造紙と付箋を使ってグループで自由に意見を書き出していきました。

  • 今組織として取り組んでいる事業
  • 個人としてやりたいと思っていること
  • 思い描く未来の姿

ワールドカフェでは、同組織間でのグループ対話と異業種間でのグループ対話が交互に繰り返され、参加者全員の意見が場に出されました。そして、そこから「2050年に目指す、ありたい姿を実現するためのハードルは何か」について、個人が深めたい事業案・共創案へ落とし込んでいきます。

このワークを進めていった結果、ある同組織間の対話では若手社員の方が意欲的に事業アイデアを提案し、先輩方が受け入れる構図が見られました。

ワールドカフェでの同組織間のグループ対話

午後はOST(オープン・スペース・テクノロジー)を行います。

OSTとは、参加者が議論したいテーマを主体的に提案し、それに賛同する人が集まり、オープンな話し合いによってプロジェクトを生み出していくワークショップ手法です。

まずは、全員で円座を組み着席します。そして、円の中心には真っ白な用紙とペンが置かれています。全員の視線が中心に向かう中(衆目が集まる中)、勇気をもって中心に歩みを進めて、自分が取り組みたいテーマを用紙に書き出して提案する「ヒーローズ・ジャーニー」を行いました。

OSTで円座が組まれる光景

ここで、ファシリテーターが誰かを指名することはありません。参加者の主体的な発言を待ち、場を見守ります。

待つこと1分。沈黙を破ったのは、富山市環境政策課の前澤様でした。

「一緒にやりましょう!」と参加者に力強く呼びかけ、「CO2の見える化」をテーマに掲げました。前澤様を皮切りに出た宣言は全部で8つ。中には、書き上げたテーマを震える手で支えながら宣言する人の姿もあり、この場に立つ勇気がどれ程のものかを物語っていました。

先陣を切って宣言された富山市役所の前澤様

最終的にプロジェクトテーマは、以下の7つに統合されました。

  1. CO2の見える化
  2. カーボンニュートラルをやろう!の雰囲気づくり
  3. 雪国とやまで太陽光発電を
  4. エネルギーマネジメントマイクログリッドをつくる
  5. 組織の意識改革/環境教育
  6. 環境に良いことにお金がかかるマイナスイメージを払拭し普及させるには
  7. リサイクルプラスチックの普及

このテーマのもと、賛同するテーマに集まってグループを作り、プロジェクト提案者を中心に対話が進められます。中には、1つのプロジェクト内でテーマを分割し、終了直前に再統合するプロセスも見られました。

7つのプロジェクトテーマ
全員が主体的に発言し場が活性化

この間に運営サイドが行ったのはサポートのみ。参加者各々が主体的に意見を出し、まとめ上げていきます。対話を進める中で、以下のようなシーンが見られました。

  • 「それいいね!」が連鎖し、案がブラッシュアップされていく
  • 異組織が集まることで「この事業からの視点では」と発想の転換が生まれる
  • 事業案が明確になるも、ランニングコスト/イニシャルコストの問題でマネタイズが可能かという疑問の発出
  • リスクが可視化されていない現実世界でのアプローチ方法を模索

プロジェクト毎の最終発表では「自組織の事業に取り入れていきたい」という意欲的な声が上がり、「実はそちらのプロジェクトにも入りたかった」など、プロジェクトを横断しての対話も創出されました。

最後に、2日間に渡る体験型セミナーの締め括りとして、ファシリテーターを担当したアール・エ北陸の高澤様とプロジェクトデザインの竹田、そして主催者である富山市の前澤様より、参加者に向けて話をさせていただきました。

“マネタイズを鑑み採算性を取ることは勿論必要だが、目標をブレさせない事業プロセスを創っていくことが大事。補助金をうまく活用して世の中にPRしていってほしい。ZEB(ゼブ/ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)やマイクログリッドなどの用語が、カーボンニュートラルに向けた一般的なキーワードになっているということにも驚いている”

“自組織だけで進めるとプロダクトアウトになりかねない。同じ悩みを抱える人たちと共に事業を立ち上げていってほしい。今日のネットワークを大切に、事業を創っていく仲間と建設的な話を進めていきましょう”

“参考にしながら富山市の政策に反映していきたい。解散してこれで終わりではなく、引き続き対話を続けていきたい”

研修受講者の声

“自組織として2050カーボンニュートラルの達成を目指しているので、その普及が自組織の目標達成に繋がると思っています。脱炭素化に向け「県内80%の企業に省エネ診断を普及させ、デカップリング(経済成長を進めながらも温室効果ガスの排出量を削減する)企業を増やす」という具体的な事業案を持っていますが、このセミナーを通して企業のコンサルティングにより力を入れていこうと改めて思いました”

“セミナーを通し、カーボンニュートラルはどこかの企業だけ・誰かだけで達成できるものではないと実感しました。私の立場でできる働きかけをしていきたいと思います。業務優先でどうしても他人事になってしまいがちな社内教育が、組織の脱炭素化に向けたハードルです”

“カーボンニュートラルについてはエネルギー会社として強く意識していましたが、より広い視点で捉えることができ、様々な業界と協働できることが分かりました。CO2削減という地球規模の目標が、異業種の会社と共有出来ていることが非常に良かったです。また、今後会社を担っていく若手社員の発想を聞くことができる良い機会となりました”

“脱炭素社会の実現に向け、取り組み方は業界によって様々であることが分かりました。また、異なる立場や目標を持った方々と共に、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて具体的な課題意識を持つことに繋がりました。今日提案したことを元に、今後は現実的な提案ができるよう、脱炭素に関する技術動向やニーズに目を向けていきたいと考えております”

主催者の声

今回の体験型セミナー終了後、日を改めて主催の富山市環境部 環境政策課ご担当者のお二方に、率直なご意見・ご感想を頂戴しました。

富山市環境部 環境政策課 橋本様(左)・前澤様(右)

- 体験型セミナーを企画するにあたり、背景にはどのような想いや課題感がありましたか?

橋本様:1つ目は「中小企業の皆さんに脱炭素の理解を深めて欲しい」という想い。2つ目は「事業展開のノウハウがない企業をフォローアップしたい」という想いからでした。

前澤様:開催形式を講義形式のみのセミナーにするとアクセスしたい人にしか届かず、さらにアウトプットする機会がないため、その後に繋がらないのではと危惧していました。その点、カードゲーム体験から学びを得たワークショップであれば初心者でもカーボンニュートラルの本質が理解しやすいと感じ、企画を進めました。さらに富山市内の企業・団体のネットワーク形成に繋げるため、集客にはかなり力を入れました。

- 体験された率直なご感想は?

橋本様:ゲーム体験を通して、一企業の取り組みにフォーカスするのではなく、異業種が連携し戦略的に取り組むことでカーボンニュートラルは達成されるのだと学びました。ワークショップで生まれた具体的な事業構想のビジョンは、ゲーム体験があってこそ共創されたのだと感じています。

前澤様:誰もが主体的に意見を述べ、協同して場を創っていく雰囲気は、「カードゲーム体験+ワークショップ」の全体設計があったからこそ創られたのだと思っています。脱炭素化への企業姿勢や個人ビジョンが図られる場となり、個人としても行政としても非常に刺激的な場でした。

-今後、「チームとやまし」の事業はどのように推進されますか。

橋本様:企業のブランディングや事業の具現化に繋がるメニューを検討し、「チームとやまし」をプラットフォームにして脱炭素に意欲的な企業の支援をしていきたいです。

前澤様:今回出来たネットワークを軸に、より繋がりを太くし、広い輪にしていきたいです。多くの企業では、脱炭素に向けてそれぞれアクションを始めていると思います。企業のリクエストに応じて「チームとやまし」の体制もアクティベートし、富山県富山市がモデル都市として全国に先駆けた活動を推進できるよう、フォローアップしていきたいと考えています。

研修講師より一言

カーボンニュートラルといった社会課題解決を起点として事業を創造することが求められる現代。1つの組織が単独で社会課題に取り組んでいくことは困難であり、複数の企業が独自の強みを発揮し合って事業創造していくことが求められています。

今回、富山における実際のステークホルダー同士で対話をしながら、カーボンニュートラルと売上確保の両方を実現する具体的なアクションを考えることにトライした結果、カードゲーム「2050カーボンニュートラル」を活用したセミナーを通じて、組織同士の繋がりや関係性が構築されました。

今後の組織横断的な事業創造に期待が持てる。そんな手応えを感じた方も多かったのではないでしょうか。

そして何より、地域においてステークホルダー同士を繋げるプラットフォームの役割を担うのは行政だと感じます。今回は初めてのトライで大変だったと思います。本当にお疲れさまでした。元・富山市環境政策課の職員としても、所属していた職場の事業にこうして関わることができて感無量です。

さて、この記事の読者の皆様に一言。今回のセミナーは、全国どこでも実施が可能です。富山市以外でも再現可能ですので、お気軽にお問い合わせください。日本各地から脱炭素ドミノを起こしていきましょう。

株式会社プロジェクトデザイン
竹田 法信

今回のセミナーでは、ゲーム体験を通して関係性が構築されていたこともあり、参加者の経験差や年齢差を越えた情報や意見のやりとりが活発に行われました。

多様な企業や組織のみなさんが集まって実施したワールドカフェだからこそ生まれた多様なアイデアの創出。そのアイデアを深掘りするために、OSTで仲間を募り、アイデアの実行に向けて前のめりで対話されている皆さんの姿が印象的でした。

自組織だけでは生まれない協創アイデアが生まれ、カーボンニュートラル実現に向けたスパイラルの中核が、ここ富山市で生まれたと感じました。

株式会社プロジェクトデザイン
柿原 寿人

研修講師プロフィール

株式会社プロジェクトデザイン 竹田

竹田 法信(たけだ のりのぶ)

富山県立富山中部高等学校卒業、筑波大学第三学群社会工学類卒業。大学卒業後は自動車メーカー・株式会社SUBARUに就職し、販売促進や営業を経験。その後、海外留学などを経て、地元・富山県にUターンを決意。富山市役所の職員として、福祉、法務、内閣府派遣、フィリピン駐在、SDGs推進担当を歴任。SDGsの推進にあたり、カードゲーム「2030SDGs」のファシリテーションを通して、体感型の研修コンテンツの可能性に魅せられ、プロジェクトデザインへの転職を決意。ファシリテーターの養成、ノウハウの高度化などを通して社会課題の解決を目指す。富山県滑川市在住。

柿原 寿人(かきはら ひさと)

福岡県立伝習館高等学校卒、鳴門教育大学言語系教育Ⅱ(英語)卒業。公立高校・私立高校の教員として、英語教育・キャリア教育に従事。学校における総合的な探究の時間のカリキュラムデザインの構築を通じてカードゲーム「2030SDGs」に出会う。SDGsの達成に対する熱意とゲーミフィケーション好きが相まって2023年にプロジェクトデザインにジョイン。ファシリテーションの裾野を広げるべくNPO法人日本ファシリテーション協会理事(2022年~) としても活動中。福岡県久留米市在住。

高澤 康之(たかさわ やすゆき)

株式会社アール・エ北陸代表取締役。内閣府「地方創生人材支援制度」グリーン専門人材として登録(R5年度、脱炭素化アドバイザーとして北海道本別町に出向)。環境省『環境カウンセラー』事業者部門登録。地域脱炭素化の推進のため、全国の地方公共団体の脱炭素化計画等の策定支援、地域協議会の設立支援や事務局運営などを行う。また、代表理事を務める(一社)地域資源循環システム協会では、2015年より経済産業省「地域プラットフォーム構築事業」にて『富山県省エネルギー化事業』を富山県と連携し、県内の中小企業に対して省エネ支援、経営アドバイスなどを行っている。

ご案内

カードゲーム「2050カーボンニュートラル」は、過去から現在にかけて私たちが行ってきた様々な活動が地球環境にどのような影響を与えているのかをマクロ的に俯瞰することによって、私たちの価値観や考え方に気づき、行動変容に働きかけるためのシミュレーションゲームです。

ゲームでは、参加者が1つの組織のメンバーとして1~4人のチームを組み、 他のチームと様々な交渉を行いながら、組織の活動とプライベートの活動を行います。ある組織では獲得資金を増やすことを目指し経済活動を行っていきます。また、ある組織では排出削減量の目標に向かって環境活動を行っていきます。

こうした活動を通じて組織の目標達成を目指すプロセスにおいて、私たちの世の中のカーボンの状態がどのようになっていくのかをシミュレーション(模擬実験)します。

このゲーム体験を通して「なぜカーボンニュートラルが叫ばれているのか?」、そして「そのために、私たちは何を考えどう行動するのか?」に関する学びや気づきを得ることができます。

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