最近、組織開発の依頼を受けることが多い。組織開発というテーマは実に難しく、研修等の「育成」だけでは片手落ちで、配属・評価等、経営マターとセットで考えねばならないぶん、経営者と綿密なコミュニケーションを取りながら取り組まなければいけない分野だ。
 
どのような企業から組織開発の依頼を受けるか、というと、やはり業績が停滞している企業だ。どういった企業であれ、業績が停滞する時期がある。
 

1)若く、情熱、能力あるリーダーが優れた人材を集め種をまく創業期
2)撒いた種が市場に認知され、急激に伸び始める成長期
3)競合が増え、取りやすい市場は抑え、規模は大きくなったが成長が鈍化する成熟期

 
個々の商品に成長から衰退までのライフサイクルがあるように、企業にもライフサイクルがある。一度成熟期に至った企業が、再度爆発的な成長を遂げるためには、新たな市場を見つけ、これまでに培った人的・物的資源を活かし、第二の創業を行う他ない。さもなければ、近い未来 4)衰退期 が訪れる。
 
翻って、弊社がその身を置く、ビジネスゲームという市場はどうか。
この市場はまだまだ伸びる。ただし、ボードやカードを利用したゲームという分野に市場を限定すると実に小さな市場しか持たない。もっと広く、大きく「学び×ゲーム」という市場を捉え直さなければいけないと思う。
 
『充分に発達した科学は、魔法と見分けが付かない。』
 
これは、20世紀を代表するSF作家、アーサー・C・クラークの言葉だが、学びという分野でこの言葉をもじって使わせてもらうと
 
『充分に設計された学びは、ゲームと見分けが付かない。』

という時代が必ず来る。近い未来、「学び」と「ゲーム」の垣根はなくなる。かつて、軍事教練が運動会に、軍事演習が将棋に形を変えていったように、全ての学びがゲーム性を帯び、人々が熱狂を持って学ぶという時代が来る。

開発中の不動産について学ぶゲームのモックアップ。来年から某不動産会社の学びのツールとして利用される予定です。

開発中の不動産について学ぶゲームのモックアップ。来年から某不動産会社で利用される予定です。

しかし、その「学び」と「ゲーム」が融合した時代になるまでは、まだほんのすこし時間がある。現状弊社が取り組んでいるようなボードやカードを活用したビジネスゲームという形態はどれだけ大きくなっても、「学び」という巨大な市場の一隅の一隅を満たす程度のものに過ぎないだろう。
 
学びは間違いなく最新のテクノロジーと結びついていく。語学学習の主戦場がSkype等に、資格試験がオンラインテストに変わったように、受験も経営ももっと洗練されたゲームとなっていくだろう。
 
その時に、弊社も独自性を持ったプレイヤーとしてその「学び×テクノロジー×遊び」の市場に乗り出せるように技術を磨き続けておきたい。
 
追記:
 
『充分に発達した科学は、魔法と見分けが付かない。』という言葉はアーサー・C・クラークが述べたクラークの三法則のみっつめ。残り2つは、

1)高名だが年配の科学者が可能であると言った場合、その主張はほぼ間違いない。また不可能であると言った場合には、その主張はまず間違っている。
2)可能性の限界を測る唯一の方法は、不可能であるとされることまでやってみることである。

というもの。どんな分野でも一流になると、どの分野にもあてはまる言葉になりますが、マネジメントやリーダーシップ論の世界にも通じそうな言葉ですね。

 
 

ライター:福井信英【社内ランク※元帥】
富山県立富山中部高等学校卒業
慶應義塾大学商学部卒業

経営コンサルタントして3年、ベンチャー企業のマネジャーとして7年勤務した後、ふるさと富山で起業。
小説家になろうと思って、いくつか文章を書いたが思ったよりセンスが無く、それよりさらに根気がなく、その夢はあっさり諦めた。カネも彼女もなくなった自分を救ってくれたのは、マネジャー時代に趣味で作成していたビジネスゲーム。いつの間にか全国から研修や制作の依頼が来るように。モットーは「好きこそものの上手なれ」「人生は神ゲー

Q:【元帥】って?
A:毎月の社内研修で決定される社内ランクです