いきなり祭り上げられて『期待の新星』

『どうにか引き受けてもらえないでしょうか・・・』
電話口からでも見て取れる、苦悶の表情。
私にこの役目を断られると、先方としては随分苦しいのだろう。
 
だが投げかけられた難題に対して、私は臆するどころか昂揚さえしていた。
軽蔑すべき者を敵として選ぶな。
汝の敵について
誇りを感じなければならない。
(ニーチェ)
正しく、26歳という年齢に似つかわしくない難題-青年議会での委員会という職務-は、私の『尊敬すべき敵』として相応しかった。
 
嬉しい。
これほどの難敵と、全力で戦えるとは!

 
 
青年議会議員証今年の青年議員40名のうち、私より年上である27歳から40歳までの人数は29名。そして40名は「経営企画」「教育警務」「厚生環境」「経済建設」「農林水産」の5つの委員会に8名ずつグループ分けされ、それぞれ委員長を選ぶ。通常委員長は30歳代半ばから選ばれるが、今回はどんな都合があったのかは分からないが、ただ一人20代から私が「厚生環境委員長」として選出された。
 
私は自分より年上の社会人の指揮を執り、かつ年下の議員をリードしなくてはならないのだ。それも仮にも「議会」という名を冠した公的な場所で!これまで社会人としてはまったくリーダーの経験がないのに!
なんという難題か!
そして難題であると実感するほど、この試練を乗り越えた時の達成感が想像されて、昂ぶって昂ぶって仕方がない!
ここが、この戦場が、私の魂の場所よ!
 
 

口先だけのペテン師か、理想の体現者か

偶然か、それとも運命か。私は会社の商品としてビジネスゲーム研修を取り扱い、組織論を語る立場にいます。チームビルディングもリーダーシップも、何度喉を通り、何度タイピングしたか分かりません。
 
つまり「委員長」というリーダー役には造詣が深いのです。それだけに「委員長」をきちんと務めあげられることができないと、『口先だけだ』『医者の不養生だ』と嘲りを受けることになってしまう。名誉に賭けて失敗はできない。
逆に成功を収めれば、『言動一致』『理想の体現』として誇りを持つことができます。
 
 

半年の闘争劇、開幕

では私は成功に到るためにどのような施策をしているか、ご紹介したいと思います。
 
 
①まずは自分が何を望むか?
ひらめき参加者が一堂に会したのは7月6日です。
リーダーシップを発揮するために、まずしておかなくてはいけないのは「自分自身の意思と理想像の確認」です。
私は富山県にどうなって欲しいのか?そのためには青年議会を通じて何を達成しなくてはいけないのか?その志を明文化しておかねば、道中で迷子になってしまうでしょう。リーダーシップも取れず、チームビルディングも失敗するのが目に見えています。
 
私が一番気に入っている富山県の長所は水環境です。深い富山湾と雄大な立山連峰を擁する富山県は、蒸発した海水が雪解け水として山から平野へと流れ込んできます。清潔でミネラルに富んだ水が大量に得られる、いわば天然の浄水装置なのです。
 
この豊かな水資源が、富山の農林水産を高品質に保ち、またアルミやICチップなどの清潔な水を大量に必要とする工業産業の基盤となってきました。そして生活用水として人々の生活を支えてきたことは言うまでもありません。
その一方で「イタイイタイ病」という、水環境を汚染してしまった忘れてはならない過去があります。
これらを踏まえて私のビジョンは「水の王国としての地位を確立した富山県」にあると確認して当日に望みました。
 
 
②それぞれの得手と希望は?
個性実際にメンバーと会ってから、チームビルディングのためにまずは全員のお名前、ご職業、そして厚生環境委員会への志望動機を伺いました。
それぞれの強みと希望を知ることがチームビルディングの基本だと学んできたので、普段のお仕事と志望動機からそれを知ろうとしたのです。
 
また、メンバーの希望の共通項、最大公約数を見出すことでメンバーが意欲的に取り組める、共通する目標を作ることを目指しました。
今回のメンバーでは、厚生の分野では医療や少子化、環境の分野では再生可能エネルギーなどがそれぞれ意見として出てきました。その中でも共通認識として全員が抱いていたのは「富山県の良さは住み心地の良さにある」という点でした。
そのため、この「住み心地の良さ」を核として今後の議論を進めていくことにしました。
 
 
③ボトルネック。挑戦し甲斐がある!
ここに注目共通認識ができたことで「委員会」という組織単位でのまとまり、チームビルディングは達成が叶いそうです。
次は議論を進めていく上でボトルネックになりそうな部分を発見して、あらかじめ潰しておき、円滑に進められるようにしなくてはなりません。メンバーが動きやすいように環境を整えるのもリーダーシップなのですから。
 
ボトルネックはあっさりと見つかりました。
というより、青年議会の実行委員会から提示されてしまいました。
それは『各担当の委員会の部門を越えた質問には、議会では担当できない』というものです。
 
これは「厚生環境委員会」を筆頭にあらゆる委員会の足かせになると感じました。なぜなら、現代の社会問題とは多様な側面を持っており、一つ部署の施策のみで解決できる問題などほとんど存在しないか、解決済みであると考えられるためです。
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青年議会の目的は「若者らしい、斬新な意見を求める」ことにあります。ならば、この『部門を越えられない』という障害を乗り越えてこそ、初めて真のブレイクスルーを達成したことになりましょう。
この障壁こそ、私が打破すべき試練!そう理解しました。
 
 
④ブレイクスルーへの道のり
ウィニングランもちろんブレイクスルーのために『実行委員会はこちらの要求に従え!』などと妄言を吐くことはありません。飽くまで『部門の担当を越えない質問に留める』という前提を守りつつ、『全体としては部門を越えた施策を考える』という欲求を満たさねばなりません。
『要件は遂行する』『条件も守る』「両方」やらなくっちゃあならないってのが「委員長」のつらいところだな。
 
そのために考えた手法は「青年議会議員全体での一致団結、チームビルディング」です。
もしそれぞれの委員会が別箇に提案を考えれば、その部門の対応範囲を超えた施策は切り捨てられてしまいます。
ですが青年議会全体で一つのビジョンを共有できていれば、その部門で対応できない問題でも他部門に任せることができると考えたのです。
 
具体的には、まず委員長5人で共通の「富山県の理想的な未来、ビジョン」を持ちます。次にそれを元にして各委員会で施策を考えます。施策を考える内に担当部署から逸脱しているアイデアは、委員長を通じて他部門に任せる。元々目標地点は同じなのですから、他部門から来たアイデアでも、「受け入れがたい」という事態にはそうそうならないはずです。
つまり委員会単位でのまとまりと、委員長同士での繋がりを持つことで、ブレイクスルーを図ったのです。
 
当然ですが、提案者である私が中心となって連絡と取りまとめを行うことになります。私が一人でブレイクスルーの目標を決めて、勝手に盛り上がっているのですから。(今のところは、です。そのうち全員と目標と熱意を共有する予定です)
あまりこうした人をまとめる立ち回りは得手ではありませんが
我が名と血に賭けて、必ずや達成してみせる!
 
 
 
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ライター:【元帥】竹島雄弥
富山県立富山中部高等学校卒業
東京大学農学部環境資源科学過程生物・環境工学専修卒業
大学卒業後、ふるさと富山に帰郷。プロジェクトデザインに新卒で入社。主に研修コンテンツのロジック開発および、研修用に使用するエクセルのマクロを構築している。またWebマーケティングも担当しており、サイトの管理運営、テキストの製作を行う。大学時代には地球環境問題を積極的に学び、その中で学んだ「俯瞰的視点」「論理的思考」「系をモデル化する思考方法」「情報技術」などを活かして活躍している。
事務所内でのもっとも重要な仕事はおいしい紅茶を淹れることである。

Q:【元帥】って?
A:元帥杖を賜った経緯についてはコチラ